4月の消費者物価は0.2%上昇、予想上回る-3カ月連続のプラス

(4段落目を追加して更新します)

【記者:日高正裕】

5月25日(ブルームバーグ):4月の全国の消費者物価指数(生鮮食 品を除くコアCPI)は、前年比で3カ月連続のプラスとなった。伸び 率は事前予想を上回った。景気は横ばい圏内ながら、持ち直しに向かう 動きが明確になりつつあり、市場ではコアCPI前年比が当面0%ない し小幅のプラスで推移するとの見方も出ている。

総務省が25日発表した4月の全国のコアCPIは前年同月比0.2% 上昇した。5月の東京都区部は0.8%低下した。ブルームバーグ・ニュ ースがまとめた予想中央値は全国が同0.1%上昇、東京が同0.5%低下が 見込まれていた。前月はそれぞれ0.2%上昇、0.5%低下だった。

日本銀行は先月27日の経済・物価情勢の展望(展望リポート) で2012、13年度の見通しを公表。コアCPI上昇率は見通し期間後半に かけて0%台後半となり、その後、日銀が当面の物価安定のめどとする 1%に遠からず達する可能性が高いと表明した。日銀の前田栄治調査統 計局長は14日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、物価情 勢に「潮目が変わる兆しも出ている」と述べた。

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストはコアCPIの上昇につい て、テレビ価格が伸びた特殊要因で耐久消費財の押し下げ幅が縮小した ことが背景と指摘し、「物価の基調に変化はない」と述べた。先行きに 関して、明治安田生命の小玉祐一チーフエコノミストは、イラン情勢に 伴う原油高騰リスクなどエネルギー価格の影響がある一方、「マイナス のデフレギャップがもたらす物価下押し圧力が根強く残る」とし、「基 本的には小幅なプラス圏で推移する」との見方を示した。

デフレ圧力が和らいできた兆しも

1-3月の実質国内総生産(GDP)は堅調な個人消費と復興需要 の本格化を受けて、前期比年率4.1%増と大幅なプラス成長となった。 日銀は23日の金融政策決定会合で、足元の景気について「なお横ばい圏 内にあるが、持ち直しに向かう動きが明確になりつつある」、先行きも 「緩やかな回復経路に復していく」との判断を据え置いた。

日銀の前田局長はインタビューで、過去10数年、流通部門を中心と した規制緩和や、安価な中国製品などを利用したビジネスモデル拡大、 既存分野での価格競争が物価押し下げ要因として作用したが、「こうし たマイナスの価格ショックは少しずつ弱まっているのではないか」と言 明。景気の回復による需給バランス改善と相まり、物価は緩やかに上昇 していくとの見方に自信を示した。

BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは「コアCPI 前年比は現在、エアコンやテレビの調査対象に価格の高い新機種が入っ たことで0.4ポイント押し上げられており、この影響を除けばまだマイ ナス圏にある」と指摘する。しかし、上下に大きく変動しているものを 除いた「刈り込み平均CPI」など、物価の基調を示す指標は緩やかな 改善が続いており、「デフレ圧力が和らいできた兆しも見られる」とし ている。

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