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5月24日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロが対ドルで10年7月以来の安値ー景気減速懸念で

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルで2010年7月以来 の安値を付けた。ドイツの製造業景気指数の低下に反応した。また中国 の銀行当局者が、大手行の今年の融資が目標を下回る可能性があると述 べたことも影響した。

ユーロはドルと円に対し今月、5%余り値下がりしている。ギリシ ャの世論調査では、救済反対を唱えるギリシャ急進左派連合 (SYRIZA)の支持率が上昇している。ドル指数は20カ月ぶり高水 準を付けた一方で、オーストラリア・ドルとニュージーランド(NZ) ドルは上げを消した。中国の銀行当局者によれば、同国の銀行は大手国 有企業の資金需要が低下したことを受け、融資の伸びを中小企業に頼っ ている状況だという。

ミラー・タバクの経済担当チーフストラテジスト、アンドルー・ウ ィルキンソン氏(ニューヨーク在勤)は「ドイツ製造業の指数は望まし くない展開だ。ユーロに関して明るい材料を探す場合に向かうのが独製 造業だからだ」と指摘。「4-6月(第2四半期)は、世界的に見て成 長見通しにショックを与える展開となっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時54分現在、ユーロは対ドルで前日 比0.4%安の1ユーロ=1.2535ドル。一時1.2516ドルと、10年7月6日 以来の安値を付けた。対円では0.2%値下がりし、99円77銭。ドルは対 円で0.2%上昇し、1ドル=79円60銭。

マークイット・エコノミクスがこの日発表したドイツの製造業景気 指数は5月に45と、前月の46.2から低下した。

ギリシャのスカイTVが示した世論調査によれば、SYRIZA が30%の支持率を得た。

中国の銀行融資

ブルームバーグ・ニュースが中国の銀行当局者3人の話として報じ たところによれば、中国では大手銀行の今年の融資額が少なくとも7年 ぶりに目標を下回る可能性がある。当局者の1人によると、4月と5月 に借り入れが落ち込んでいることで、2012年通年の新規融資は全体で約 7兆元(約87兆8000億円)と、政府目標の8兆-8.5兆元に届かない可 能性が高い。当局者らは匿名を条件に語った。

オーストラリア・ドルは0.1%高の1豪ドル=0.9756米ドル。一 時0.7%高を付ける場面もあったが、上げを縮めた。

カナダ・ドルは0.2%安の1米ドル=1.0270カナダ・ドル。一時 は0.3%高となる場面もあった。

ニュージーランド(NZ)ドルは0.2%高の1NZドル=0.7520米 ドル。

テーラー氏の見方

ドル指数は0.2%高の82.274.一時82.364と10年9月以来の高水準 となった。

為替ヘッジファンド、FXコンセプツの創業者ジョン・テーラー氏 は、ブルームバーグテレビジョンのインタビューで「強気になる理由は どこにもないだろう」とし、「当社はドルを多く保有している。ドルを 保有して、ユーロなど他のほとんどの通貨は売っている。ドル以外に魅 力を感じないからだ」と述べた。

原題:Euro Declines to 22-Month Low Against Dollar Amid Slowing Growth(抜粋)

◎米国株:上昇、S&P500は4日続伸-伊首相のユーロ共同債発言で

24日の米国株は下げを埋めた。中国減速懸念があったものの、モン ティ伊首相がギリシャはユーロを離脱することはないだろうとの見解を 示したほか、欧州連合(EU)非公式首脳会議に参加した指導者の過半 数がユーロ共同債への支持を示唆したと述べたのが手掛かりとなった。

S&P500種株価指数のうち金融株が上昇、テクノロジーや機械株 が下落した。高級宝飾品ティファニーも下落。同社は利益・売上高予想 を引き下げたことが嫌気された。

一方、コンピューターのヒューレット・パッカード(HP)は上 昇。同社は2万7000人の人員削減計画を発表、四半期決算は利益と売り 上げが予想を上回った。

S&P500種株価指数は0.1%上昇して1320.68。一時は0.6%低下す る場面もあった。S&P500はこれで4日続伸。ダウ工業株30種平均 は33.60ドル(0.3%)上昇して12529.75ドル。ナスダック総合指数 は0.4%下げて2839.38だった。

パリセード・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者 (CIO)、ダン・ベルー氏は、「相場が下落したのは必ずしも成長が 大きく減速したからではない。ユーロ圏が無秩序に崩れるという不安が あるためだ」、「ギリシャはユーロ圏から離脱しないという見方に同意 する。そのようなことを実行する構造は存在しない」と続けた。

一時、売りが先行

この日は景気減速を背景に中国の大手銀行の今年の融資額が少なく とも7年ぶりに目標を下回る可能性があると、事情に詳しい銀行当局者 3人が明らかにしたことが材料となり、売りが先行していた場面もあっ た。

世界経済の成長減速や欧州債務危機悪化の懸念からS&P500種株 価指数は今月に入って5.5%のマイナス。金融株やエネルギー株、テク ノロジー株はいずれも下げている。

HPは3.3%上昇。同社は解雇や早期退職制度を通じて全従業員の 約8%に相当する2万7000人を削減することを明らかにした。これによ り、年間で最大35億ドルの経費節減を見込む。

この日のフェイスブックは3.2%上昇して33.03ドル。依然として新 規株式公開(IPO)価格の38ドルを下回っている。

ティファニーが下落

ブルームバーグ米航空株指数は4.9%上昇。JPモルガン・チェー スが、ジェット燃料価格の低下を手掛かりに業界見通しを上方修正した ことが好感された。USエアウェイズ・グループは11%急伸した。

S&P500種業種別10指数の中ではテクノロジー株が0.9%低下し最 大の下げとなった。アップルは0.9%下落。

ティファニーは6.8%安。マイケル・コワルスキ最高経営責任者 (CEO)は米州での売上高が「伸び悩んでおり、2011年第4四半期以 降、弱さが続いている」と述べた。2-4月(第1四半期)の米州売上 高は前年同期比3%増の3億8600万ドル。ニューヨーク旗艦店では4% 減少した。

ポリシリコンメーカーのMEMCエレクトロニック・マテリアルズ は6%安。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が 同社の格付けを「BB」から「B+」へと2段階引き下げたのが売り材 料となった。

原題:U.S. Stocks Erase Losses as Europe Overshadows China Concern(抜粋)

◎米国債:10年債が下落-入札で落札利回りが2日連続で過去最低

米国債市場では入札で落札利回りが2日連続で過去最低を記録し た。欧州の債務危機で米国債の逃避先としての地位が高まったことが背 景にある。

7年債入札(発行額290億ドル)の結果によると、最高落札利回り は1.203%となった。これまでの過去最低は4月26日の入札で記録し た1.347%だった。流通市場の米国債が10兆ドルを超え、2007年の2倍 超に達しているにもかかわらず、米国の借り入れコストは記録的なとど まっており、前日の5年債入札でも落札利回りは過去最低を更新した。 この日はニューヨーク連銀のダドリー総裁が現時点では追加緩和の必要 はないとの認識を示したため、10年債利回りは上昇した。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントで約30億ドル相当の資産運用 に携わるジェイ・ミュラー氏は「欧州の情勢が改善しそうになく、リセ ッション(景気後退)に逆戻りする懸念が高まっているため、リスク回 避傾向が強く、米国債に対する需要は非常に強い」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、既発7年債利回りは前日比4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)上昇の1.19%。

10年債利回りは4bp上昇の1.78%。10年債価格(表面利 率1.75%、償還2022年5月)は3/8下落の99 3/4。利回りは一時1.71% まで低下した。過去最低は昨年9月23日につけた1.6714%。

25日は短縮取引

米証券業金融市場協会(SIFMA)によると、25日は午後2時ま での短縮取引となる。28日はメモリアルデーの祝日で休場。

7年債の落札利回りは予想と一致した。応札倍率は2.80倍と、過 去10回の平均2.83倍を下回った。間接入札の応札全体に占める割合 は42.7%。過去10回の平均は40.3%だった。プライマリーディーラー (政府証券公認ディーラー)以外の直接入札の落札比率は15.7%。過 去10回の平均は13.6%。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は米経済専門局CNBCのインタ ビューで、「経済は全般的に回復していると思うが、非常にゆっくりし ている」と発言。「私の認識では、利用可能な資源のスラック(たる み)を使い果たすという意味で経済の改善が続けば、金融政策面でわれ われが必ず何か追加行動を起こさなければならないと主張するのは難し い」と述べた。インタビューの内容はCNBCのウェブサイトに掲載さ れた。

連邦公開市場委員会(FOMC)は来月、開催される。米金融当局 は2008年12月から11年6月にかけて2回の量的緩和を実施。景気浮揚の ため、2兆3000億ドルの債権を購入した。

ダドリー発言の分析

CIBCワールド・マーケッツの米国債トレーディング責任者、ト ーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)はダドリー総裁の発言につい て、「そうであれば、国債相場にはやや失望される材料だ」としながら も、「FOMCまでにはまだ1カ月あり、欧州危機や経済データは変化 し得る」と述べた。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で 世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏はツイッターで、 「ダドリー総裁のハト派姿勢が弱まった」と記述。「量的緩和第3弾 (QE3)は現在、ユーロ圏とインフレ動向、雇用市場次第で、確率は 半々だ」と指摘した。

米国債は3月以降、ギリシャがユーロ圏から離脱し、ほかの国も追 随するとの思惑を背景に上昇している。

ドイツのメルケル首相はブリュッセルで記者団に対し、フランスが 求めるユーロ共同債について、「非常に困難である」との見解を示し た。欧州首脳はギリシャに対し、ユーロ圏残留に必要な緊縮予算を維持 するよう呼びかけた。

ニューヨーク連銀は償還期限が2036年2月から41年8月までの国 債18億ドル相当を購入したとウェブサイトで明らかにした。

原題:Treasury Sale Sets 2nd Record Low Yield as Europe Fuels Refuge(抜粋)

◎NY金:反発、今週初の上昇-各中銀の金保有拡大が買いを誘う

ニューヨーク金先物相場は反発。今週に入って初の上昇となった。 数カ国の中央銀行が金保有を拡大したことが好感された。

国際通貨基金(IMF)のデータによると、世界の中央銀行は金の 購入を続けており、4月はトルコ中銀が金準備を29.7トン積み増したほ か、ウクライナやメキシコ、カザフスタンの各中銀も金保有を増やし た。

インテグレーテッド・ブローカレッジ・サービシズ(シカゴ)のヘ ッドディーラー、フランク・マギー氏は電話インタビューで、「各中銀 が金を買っているとの報道が相場の支えになっている」と指摘。「テク ニカルな買いもみられる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.6%高の1オンス=1557.50ドルで終了。月初から は6.4%値下がりしている。

原題:Gold Advances First Time This Week on Purchases by Central Banks(抜粋)

◎NY原油:反発、イランの核協議「障害」に直面-90.66ドル

ニューヨーク原油先物相場は7カ月ぶり安値から反発。世界の主要 国とイランが同国の核開発プログラムについて開いた会合で「障害」に 直面していることが背景。

協議ではイランの核プログラムが平和的であるとの確約を同国から 得ることはできなかった。欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障 上級代表は、両者の間には「障害」があるが、交渉は「前進している」 と述べた。株価やユーロが軟調な展開となるなか、原油はフロア取引終 了の1時間前に伸び悩んだ。

IAFアドバイザーズ(ヒューストン)の商品調査ディレクター、 カイル・クーパー氏は「話し合いは望むという素振りをみせるのがイラ ンの戦略だが、そこに真実はまったくない」と指摘。「協議しないより はましだが、ただ協議を重ねているに過ぎない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日 比76セント(0.85%)高の1バレル=90.66ドルで終了。今月に入って からは4回目の上昇となった。

原題:Oil Rebounds From Seven-Month Low as Iran Talks Face ‘Obstacles’(抜粋)

◎欧州株:反発、下げ過ぎ感が台頭-KBCやINGグループ高い

24日の欧州株式相場は反発。企業業績見通しを考慮すれば、最近の 下げは行き過ぎだったとの見方が広がった。前日は1カ月ぶりの大幅安 となっていた。

ベルギーの銀行・保険会社KBCグループとオランダの金融サービ ス大手INGグループがいずれも上昇。コメルツ銀行が投資判断を引き 上げたドイツの公益会社エーオンとRWEも高い。英通信会社のケーブ ル・アンド・ワイヤレス・コミュニケーションズは決算が市場予想を上 回ったことをきっかけに18%急伸した。

ストックス欧州600指数は前日比1%高の241.91で終了。同指数は 先週まで週間ベースでは3週連続安となり、ブルームバーグのデータに よると、株価収益率(PER、予想収益ベース)は9.9倍と1月以来の 割安水準付近となっていた。

ノルデア銀行のシニアストラテジスト、ヘンリク・ドゥルセビエリ 氏(コペンハーゲン在勤)は「今後1、2年に何が起きようともその先 を見越した長期の投資家は確実に存在し、歴史的にみてバリュエーショ ンが魅力的になっている銘柄を購入している」と指摘。「当社ではかな りの資金をディフェンシブ銘柄に振り向けながら、深刻な下向きリスク を回避している」と述べた。

この日の西欧市場では、18カ国中アイスランドとギリシャを除く16 カ国で主要株価指数が上昇した。

原題:European Stocks Rebound From Biggest Drop in a Month; KBC Gains(抜粋)

◎欧州債:フランスとオーストリア国債上昇-相対的に安全かつ魅力的

24日の欧州債市場では、フランスとオーストリアの国債が上 昇。それぞれ5年債利回りが過去最低を付けた。ユーロ圏のソブリ ン債危機が深刻化する中で、相対的に安全でかつ利回りが高い資産 を求める動きが強まった。

オーストリア債は2年物利回りも過去最低に達した。前日の欧 州連合(EU)首脳会議ではユーロ共同債をめぐって対立が起きた。 ユーロ圏の暫定的な救済基金である欧州金融安定ファシリティー (EFSF)がこの日起債した3年債は、同年限のドイツ債に対す る利回り上乗せ幅が104ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)となり、投資対象の一つとなった。

ベアリング・アセット・マネジメントの債券・為替担当ディレ クター、ダグマル・ドボラック氏は「利回りを求める動きでフラン ス債が好調さを取り戻している」と指摘。「比較的かなり安全に資 金を投じられる中核国あるいはそれに準じた国々があると市場は認 識している」と続けた。

ロンドン時間午後4時32分現在、フランス5年債利回りは前 日比16bp低下の1.37%。一時は1.355%まで下げた。同国債 (表面利率1.75%、2017年2月償還)の価格は0.72上げて

101.72。30年債利回りは24bp低下し3.18%。

原題:French, Austrian Bonds Jump as Investors Seek Havens With Yield(抜粋)

◎英国債:上昇、利回り過去最低-GDP縮小で量的緩和再開を期待

24日の英国債相場は上昇。イングランド銀行(英中央銀行) が資産買い取りを再開して景気を支えるとの見方から、利回りは2 年、5年、10年物がいずれも過去最低を更新した。

この日発表された1-3月の英国内総生産(GDP)改定値は 前期比0.3%減と速報以上の縮小を示したほか、英中銀の金融政策 委員会(MPC)メンバー、デービッド・マイルズ委員は同日のロ ンドンでの講演で、景気と高失業に恒久的な打撃を与えかねないリ スクへの対応で「異例に緩和的な金融政策」は適切との認識を示し た。

インベステック・バンク(ロンドン)のアナリスト、エリザベ ス・アフセス氏は「この日の統計は英経済の弱さを浮き彫りにする ものだ」と述べ、「GDPは予想を若干下回ったので、どこかの時 点で量的緩和が拡大される公算はますます大きくなっている。そこ から最も恩恵を受けるのは英国債だ」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時10分現在、2年債利回りは前日比1ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して0.25%。一時 は0.228%と、ブルームバーグが1992年にデータ収集を開始して 以来の最低となった。同国債(表面利率2.25%、2014年3月償還) の価格は0.01上げて103.555。10年債利回りは1.738%、5年 債は0.72%まで低下した。

原題:Gilt Yields Reach Record Low as Shrinking Economy Boosts QE Bets(抜粋)

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