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米国債:10年債下落-入札で落札利回りが2日連続で過去最低

米国債市場では入札で落札利回りが 2日連続で過去最低を記録した。欧州の債務危機で米国債の逃避先とし ての地位が高まったことが背景にある。

7年債入札(発行額290億ドル)の結果によると、最高落札利回り は1.203%となった。これまでの過去最低は4月26日の入札で記録し た1.347%だった。流通市場の米国債が10兆ドルを超え、2007年の2倍 超に達しているにもかかわらず、米国の借り入れコストは記録的なとど まっており、前日の5年債入札でも落札利回りは過去最低を更新した。 この日はニューヨーク連銀のダドリー総裁が現時点では追加緩和の必要 はないとの認識を示したため、10年債利回りは上昇した。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントで約30億ドル相当の資産運用 に携わるジェイ・ミュラー氏は「欧州の情勢が改善しそうになく、リセ ッション(景気後退)に逆戻りする懸念が高まっているため、リスク回 避傾向が強く、米国債に対する需要は非常に強い」と指摘した。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、既発7年債利回りは前日比4ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)上昇の1.19%。

10年債利回りは4bp上昇の1.78%。10年債価格(表面利 率1.75%、償還2022年5月)は3/8下落の99 3/4。利回りは一時1.71% まで低下した。過去最低は昨年9月23日につけた1.6714%。

25日は短縮取引

米証券業金融市場協会(SIFMA)によると、25日は午後2時ま での短縮取引となる。28日はメモリアルデーの祝日で休場。

7年債の落札利回りは予想と一致した。応札倍率は2.80倍と、過 去10回の平均2.83倍を下回った。間接入札の応札全体に占める割合 は42.7%。過去10回の平均は40.3%だった。プライマリーディーラー (政府証券公認ディーラー)以外の直接入札の落札比率は15.7%。過 去10回の平均は13.6%。

ニューヨーク連銀のダドリー総裁は米経済専門局CNBCのインタ ビューで、「経済は全般的に回復していると思うが、非常にゆっくりし ている」と発言。「私の認識では、利用可能な資源のスラック(たる み)を使い果たすという意味で経済の改善が続けば、金融政策面でわれ われが必ず何か追加行動を起こさなければならないと主張するのは難し い」と述べた。インタビューの内容はCNBCのウェブサイトに掲載さ れた。

連邦公開市場委員会(FOMC)は来月、開催される。米金融当局 は2008年12月から11年6月にかけて2回の量的緩和を実施。景気浮揚の ため、2兆3000億ドルの債権を購入した。

ダドリー発言の分析

CIBCワールド・マーケッツの米国債トレーディング責任者、ト ーマス・トゥッチ氏(ニューヨーク在勤)はダドリー総裁の発言につい て、「そうであれば、国債相場にはやや失望される材料だ」としながら も、「FOMCまでにはまだ1カ月あり、欧州危機や経済データは変化 し得る」と述べた。

パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)で 世界最大の債券ファンドを運用するビル・グロース氏はツイッターで、 「ダドリー総裁のハト派姿勢が弱まった」と記述。「量的緩和第3弾 (QE3)は現在、ユーロ圏とインフレ動向、雇用市場次第で、確率は 半々だ」と指摘した。

米国債は3月以降、ギリシャがユーロ圏から離脱し、ほかの国も追 随するとの思惑を背景に上昇している。

ドイツのメルケル首相はブリュッセルで記者団に対し、フランスが 求めるユーロ共同債について、「非常に困難である」との見解を示し た。欧州首脳はギリシャに対し、ユーロ圏残留に必要な緊縮予算を維持 するよう呼びかけた。

ニューヨーク連銀は償還期限が2036年2月から41年8月までの国 債18億ドル相当を購入したとウェブサイトで明らかにした。

原題:Treasury Sale Sets 2nd Record Low Yield as Europe Fuels Refuge(抜粋)

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