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フェイスブック騒動でSEC規定の「グレーゾーン」浮き彫り

ソーシャル・ネットワーク・サービ ス(SNS)最大手、米フェイスブックの新規株式公開(IPO)で同 社とモルガン・スタンレー率いる引受銀行が重要な情報を選別的に投資 家に開示していたのではないかとの疑いが浮上したが、証券法の専門家 は各社による不正行為への関与ははっきりしていないと指摘する。

フェイスブックが非公開の重要情報をアナリストに開示し、選ばれ た投資家と利益見通し引き下げという情報を共有していたのではないか ということが問題となっているが、その答えは、重要情報の一般への開 示を義務付ける米証券取引委員会(SEC)の規定「レギュレーション FD」の解釈の中にあるという。

ボストン大学法科大学院のタマル・フランケル教授は電話インタビ ュー、「グレーゾーンだ。おびただしいルールがあるが、この問題にき っかりと対処しているルールはない」と述べる。

IPO実施の約1週間前の9日、フェイスブックは利用者の増加ペ ースに広告の伸びが追い付いていないことを報告するためIPOの届け 出を修正。事情に詳しい1人の関係者によれば、フェイスブックはその 後、引受銀行のモルガン・スタンレーとゴールドマン・サックス・グル ープ、JPモルガン・チェースなどのアナリスト20人余りと連絡を取 り、4-6月(第2四半期)の売上高見通しを予想下限に向け誘導し た。また複数の関係者は、届け出修正の次の日、アナリストらが投資家 である一部の顧客にアナリストらの収益見通し修正を伝えるために電話 をしたと話している。

フェイスブックの株価はIPO後に16%下落している。ニューヨー クからカリフォルニアに至る全米各地で、フェイスブックと引受銀行が 情報を幅広く開示することを怠り投資家を欺いたとして、株主訴訟に向 けた動きが広がっている。

「欠陥」

フェイスブックに近い関係者の1人は、同社が最新の目論見書と実 質的に異なる情報をアナリストには一切示してはいないと述べている。 フェイスブック広報担当のラリー・ユー氏はコメントを控えた。

コロンビア大学のジョン・コフィー教授は「見通しは選別的に開示 されたかもしれないが、提訴することができるのは届け出に重要な情報 が含まれていなかったということを立証できる場合だけだろう」と話し た上で、「レギュレーションFDの欠陥を示す良い例だ。SECは恥じ るべきだ」と指摘する。

モルガン・スタンレーの広報担当ペン・ペンドルトン氏は今週、同 行がフェイスブックIPOで進めた手順はあらゆる規定に従っていると するコメントを発表した。

原題:Facebook IPO Debacle Triggers Legal Debate Over Disclosure (抜粋)

--取材協力:Steven Sloan、David Voreacos、Don Jeffrey.

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