世界の鉱山業界:M&A総額が増加-金属価格下落で資産割安

豪英系BHPビリトンなど世界の大 手鉱山会社は総額2000億ドル(約16兆円)に上る新規プロジェクトを抱 えるが、コスト上昇で完了が困難な状況に陥っている。事業の進度を遅 らせたり、M&A(合併・買収)や資産売却に動いたりしている。

売上高で世界最大の鉱山会社BHPと3位の英豪系リオ・ティント は今月、コスト増と世界経済の成長が予想を下回っていることを理由に 設備投資を削減する方針を示した。大手会計事務所アーンスト・アン ド・ヤング(E&Y)の世界鉱業・金属部門の責任者、マイケル・エリ オット氏(シドニー在勤)は電話インタビューで「かなり長期にわたっ て『ビルド(構築)』の時期だったが、現時点では割安な資産があるの で潜在的に『バイ(買い)』が選好される方向に動いている」と述べ た。

ブルームバーグが集計したデータによると、金属価格の下落で買収 目標が割安になったため、世界の鉱山会社が発表したM&A総額は年初 来で910億ドルと、前年同期の712億ドルから増加した。リベラム・キャ ピタルによると、カナダのファースト・カンタム・ミネラルズや英アフ リカン・ミネラルズ、豪コール・オブ・アフリカが買収の標的となる可 能性のある企業として挙げられる。

ブルームバーグ世界鉱業指数は2月に付けた高水準から24%低下 し、商品の強気相場が終了したとの見方が投資家の間で広がっている。 商品相場は1999年以降、最大4倍に上昇。年間ベースでは過去13年のう ち11回上昇している。

リベラムのアナリスト、ドミニク・オケーン氏とリチャード・ナイ ツ氏は先週のリポートで「市場はますますスーパーサイクルの終了を織 り込みつつある」と指摘。「企業の価値評価が低下する中、大手鉱山会 社はM&Aとの対比で、本業の成長計画について見直しを進めている」 と述べた。

原題:Mining Slump Feeds M&A as Projects Overrun Budgets: Commodities(抜粋)

--取材協力:Jesse Riseborough、Andrew Hobbs.

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