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ユーロが10年7月以来の安値付近、危機対応進展なく上値重い

東京外国為替市場では、ユーロが対 ドルで2010年7月以来のユーロ安値付近で推移した。ギリシャのユーロ 離脱など欧州債務危機の深刻化が懸念される中、欧州連合(EU)首脳 会議では危機の拡大阻止に向けた具体的な進展が見られず、ユーロは1 ユーロ=1.25ドル台で上値の重い展開が続いた。

ユーロ・ドル相場は早朝に1.25ドル後半から1.2600ドル手前まで強 含んだが、その後1.2555ドルまで反落。前日の海外市場で付けた10年7 月13日以来の安値1.2545ドルに迫った後は、1.2580ドル付近でもみ合う 展開となった。

ユーロ・円相場も1ユーロ=100円前半で東京市場を迎えた後、一 時99円72銭までユーロが売られ、海外時間に付けた2月1日以来のユー ロ安値、99円54銭に接近。その後は100円ちょうど付近で小動きとなっ た。

ステート・ストリート銀行の富田公彦金融市場部長は、「もともと ユーロという通貨が設計ミスで、良い時はそれが隠れているが、悪い方 向に行き出すと矛盾が出て、今それがギリシャに凝縮されている」と指 摘。ただ、ギリシャのユーロ離脱については「コンティンジェンシープ ラン」の話も出始めるなど「伏線を引き始めた感じがする」とし、「ユ ーロの終わりとかハルマゲドンということには恐らくならないだろう」 と語った。

一方、ドル・円相場は海外時間に一時1ドル=79円21銭まで円高に 振れたが、その後は79円半ばで小動きとなり、この日の東京市場では79 円41銭から79円57銭とわずか16銭の値動きにとどまった。

EU首脳会議

EU首脳は23日ブリュッセルで開いた緊急会議で、ユーロ共同債構 想をめぐって激しく対立した。ギリシャに対しては、ユーロ圏残留の条 件である財政緊縮を継続するよう求めた。リセッション(景気後退)に 苦しむスペインに関しては緊急救済策を見送った。

ドイツのメルケル首相は会議が終了した24日未明、記者団に対し、 フランスの共同債の呼び掛けをドイツが受け入れることは「極めて困難 だ」と語った。一方、スペインのラホイ首相は、ユーロ圏の一部の国で 上昇している借り入れコストを押し下げるため、欧州中央銀行 (ECB)に行動を起こすよう求めた。

バークレイズ銀行チーフFXストラテジストの山本雅文氏は、EU 首脳会議の結果について「予想通りだと思うが、何か今足元のギリシャ の問題を落ち着かせるような内容は出てこなかった」と指摘。その上 で、「ギリシャのユーロ離脱そのものというよりも、その時の他国への 波及というものの潜在的な影響が大きい」と語った。

EU首脳らは、6月28、29両日の次回首脳会議までにユーロ圏の統 合強化に向けた概念の「基本的枠組み」策定をファンロンパイEU大統 領に委ねた。次回サミットに先立ち、ギリシャのユーロ離脱につながり 得る同国の再選挙が17日に実施される。ルクセンブルクのユンケル首相 は会議終了後、ギリシャのユーロ圏離脱という不測の事態に備える計画 を準備するようユーロ圏諸国に要請した事実はないと語った。

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