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日本株は小反発、金融や不動産など内需高い-8500円割れ後持ち直す

東京株式相場は、取引終了にかけ て小幅に反発した。株価の割安感や売られ過ぎ感が広がっていた中で、 銀行や不動産、建設といった内需関連株が高い。東証1部33業種の上 昇率上位を見ると、相対的に金融株が堅調だった。

TOPIXの終値は前日比0.68ポイント(0.1%)高の722.25、 日経平均株価は6円78銭(0.1%)高の8563円38銭。

富国生命投資顧問の桜井祐記社長は、「日本株はバリュエーション 面で安いのは事実。日経平均8000円割れを予想する見方が少ない中で、 この株価水準で売り急ぐ投資家も少ない」と述べた。ただ、世界景気 が全般下向きの中で為替は円高傾向にあり、「当面は底値模索が予想さ れる」とも話していた。

きょうの日本株は、株価指数が前日終値を挟み明確な方向性を見 出しにくい展開だった。日本時間きょう午前に終了した欧州連合(E U)非公式首脳会議は大きく材料視されず、欧州問題や為替への不安 心理が払しょくされない中、市場参加者の様子見ムードは継続。中国 の5月の製造業購買担当者指数(PMI)の低下が確認された影響で、 午後には日経平均が一時、心理的節目の8500円を1月18日以来、約 4カ月ぶりに割り込む場面もあった。

もっとも、市場で当面の下値めどと見られていた8500円を割り込 むと小口の買いも入り、下げ渋りの後、終盤にプラス圏に浮上した。 東証1部の株価純資産倍率(PBR)が0.89倍と、昨年11月の相場 底入れ時の0.88倍に再接近。上昇・下落銘柄数の百分比を示す騰落レ シオ(25日平均)は67%と、3日ぶりに売られ過ぎを示す70%以下 に落ち込んでいたため、当面の底値に接近したとの見方が出やすかっ た側面もある。

欧州、為替にはなお警戒

上げを主導したのは、国内景気の堅調を背景とした内需関連株だ った。特に金融は銀行、保険、その他金融、証券・商品先物取引がそ ろって33業種の上昇率上位に並んだ。金融株はこれまで、欧州発の金 融システム不安から下げが目立っていたものの、「欧州連合(EU)会 議というイベントが終了し、必ずしも悪材料が出てきたわけでもない ことから、やや買い戻しが入りやすかった」と、みずほ証券の倉持靖 彦投資情報部長は言う。

きょうの株価指数は反発したものの、市場では先行き警戒感も根 強いようだ。「ギリシャの選挙がある6月中旬までは、小康状態の中で コメントや報道などに敏感な動きが続く」と、しんきんアセットマネ ジメント投信の藤原直樹投信グループ長は予想した。

EU首脳会議では、ユーロ共同債構想をめぐって激しく対立。ギ リシャに対しては、ユーロ圏残留の条件である財政緊縮を継続するよ う求めた。EU指導者はギリシャのユーロ離脱で議論しなかった、と ギリシャのピクラメノス暫定首相が述べた。

東京外国為替市場では、円は対ユーロでおおむね99円台で推移し、 前日の海外時間に2月以来の100円割れとなった円高・ユーロ安の流 れが継続。対ドルでは79円半ばでの動きだった。円は高止まり傾向と なっている。

中国PMI

また、英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミク スが24日に発表した5月の中国PMI速報値は48.7と、縮小は7カ 月連続となった。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘投資情報部長は、 「新規受注や新規輸出受注など先行系指数が悪く、表面上の数字以上 に中身が良くない」と指摘。欧州の深いリセッション(景気後退)が 中国の減速につながってきているとし、「世界景気減速と企業業績の下 振れを読み始めているのが8500円割れの要因」と見ていた。当面の下 値めどは、昨年11月安値の8135円だと言う。

東証1部の売買高は概算18億197万株、売買代金は同1兆155 億円。値上がり銘柄数は814、値下がりは682。

--取材協力:久保山典枝  Editor:Shintaro Inkyo

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