債券は下落、20年債入札低調で売り優勢-金利上昇時の買いが下支え

債券相場は下落。朝方は前日の米 国債相場が上昇した流れを引き継いで買いが先行したが、午後発表の 20年債入札結果が低調となり、売りが優勢となった。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一債券ストラテジストは、「海外市 場の流れを受けて相場が強くなって入札を迎えたため、弱めの結果に なった。利回り水準が低いので買いたくても買いづらい状況がしばら く続くのではないか」と分析。政治要因で財政懸念が高まると債券を 売りたい人の材料になるため、超長期債のボラティリティー(相場変 動性)が上昇する可能性もあるとの見方も示している。

東京先物市場で中心限月6月物は、前日比10銭高の143円35銭 で始まり、直後に143円37銭まで上昇した。しばらく143円30銭台 でもみ合ったが、午後零時45分の20年債入札結果発表後に売りが増 えると143円20銭割れまで下落。取引終盤にかけて143円15銭を付 け、結局は9銭安の143円16銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の322回債利回り は前日比横ばいの0.855%で開始し、午前は1ベーシスポイント(bp) 低い0.845%まで低下。午後に入ると0.86%に上昇。そこでは買いが 入り、いったんは0.85%に下げたが、再び水準を切り上げ、午後3時 過ぎに1.5bp高い0.87%に上昇。その後は0.865%で推移した。

前回入札された20年物の135回債利回りは午前に2.5bp低い

1.625%まで下げたが、午後に入ると水準を切り上げ、一時横ばいの

1.65%を付けた。30年物の36回債利回りは1bp低い1.800%に低下。

20年入札、最低価格予想下回る

財務省がこの日実施した20年利付国債(5月発行、136回債)の 入札結果によると、最低落札価格は99円20銭と事前予想の99円35 銭を下回った。小さければ好調とされるテールは18銭となり、前回の 8銭から拡大。一方、投資家の需要の強さを示す応札倍率は3.73倍と、 前回の3.34倍を上回った。

今回の入札結果について、バークレイズ・キャピタル証券の丹治 倫敦債券ストラテジストは、「午前は20年債入札への期待感からブ ル・フラット(平たん)化の動きとなったが、高い相場水準での入札 となってしまい、結果は低調だった。午前に買い上がってしまったの で、市場予想ほど投資家の買いが入らなかった」と話した。

また、クレディ・スイス証券の海老原慎司債券ストラテジストは、 「午前の金利低下が余計で、いったんは買いに慎重姿勢が強まり、テ ールは5カ月ぶり水準に拡大した」と分析。もっとも、入札結果は低 調だったものの、金利水準が切り上がる局面では投資家需要が根強い 様子がうかがえるとも指摘した。

日本相互証券によると、きょう入札された20年物の136回債利回 りは業者間市場では1.645%で開始。一時1.66%に上昇後、いったん

1.65%付近にやや戻したが、午後5時現在では1.66%で推移している。

朝方は買いが先行した。ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテ ジストは「欧州連合(EU)首脳会議では実効性のある対策は特に出 てこなかったため、明確にリスクオフ(回避)モードが底打ちするよ うなイベントは起きていない。すぐにリスクオン(選好)になるとは 思えない」と話した。

23日の米国債相場は反発。ギリシャがユーロ圏から離脱すれば欧 州債務危機が悪化するとの懸念から逃避需要が強まった。米10年債利 回りは前日比3bp低下の1.73%。一時1.71%と昨年9月に付けた過 去最低1.67%に接近。ギリシャ財務省は23日、ユーロ圏諸国がギリ シャの離脱に備えた緊急計画の策定を求められたとの報道を否定した。

--取材協力:池田祐美、赤間信行 Editors:山中英典、持田譲二

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