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5月23日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ、対ドルで10年7月以来安値ー対円で100円割る

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対し2010年7月以 来の安値に下落。欧州連合(EU)首脳会議では、ソブリン債危機を阻 止するための新たな措置は打ち出されないとの観測が広がった。

ユーロは対円で2月以来の1ユーロ=100円割れ、対ドルで1.26ド ルを割り込んだ後、さらに下げを拡大。テクニカル分析を利用するトレ ーダーは、この水準で売り注文が集中したと指摘した。円はブラジル・ レアルを除く全ての主要通貨に対して上昇。日本銀行が金融政策の現状 維持を決定したことに反応した。レアルは主要通貨全てに対して値上が り。ブラジル中央銀行がレアル下落阻止に向け、通貨スワップ入札を実 施したことが手掛かりとなった。

ウェスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ラビ・バラドワジ氏は「EU首脳会議で決定される真の意味での 政策行動を推測するのは難しいだろう。為替相場の先行きを予想するに 当たっては、言葉の含意が鍵となる」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで前日比0.8%安 の1ユーロ=1.2582ドル。一時1.2545ドルと、10年7月13日以来の安値 を付けた。対円では1.4%下げて100円ちょうど。一時99円54銭と、2月 1日以来の円高・ユーロ安となった。円は対ドルで0.6%値上がりし、 1ドル=79円47銭。

ファンロンパイEU大統領はサミット招請の書簡で、ユーロ圏の危 機の議題は「一番最後」に取り上げられると説明した。

レアル、カナダ・ドル

レアルは2.8%高の1ドル=2.0326レアルと5営業日ぶりに反発。 ブラジル中銀は前日にも通貨スワップ入札を2回実施した。レアルは今 年に入り8.6%下落しており、主要16通貨の中で最も下げがきつい。

カナダ・ドルは米ドルに対し続落。0.5%安の1米ドル=1.0252カ ナダ・ドルとなった。カナダの3月の小売売上高は過去最高となった が、市場では株式および商品相場の下落が材料視された。

MSCI世界指数は1%安。商品銘柄で構成するS&P・GSCI スポット指数は1.9%下げた。

南アフリカ・ランドは主要16通貨の大半に対して値下がり。4月の インフレ率が市場予想を下回る伸びにとどまり、年内は政策金利が据え 置かれるとの観測が強まったことが背景。対ドルでは0.7%安の1ドル =8.3853ランドとなった。

円の反発

円は対ドルで3日ぶり反発。前日までの2日間は、日銀が政策決定 会合で追加緩和を決定するとの見方から下げていた。

日銀は23日開いた金融政策決定会合で、基金のうち金融資産の買い 入れを40兆円で据え置いた。このほか、固定金利方式の共通担保オペ を30兆円で据え置いた。政策金利は0-0.1%に維持した。

シティグループのG10通貨戦略担当の北米責任者、グレッグ・アン ダーソン氏は「日銀が何らかの行動を起こすことがリスクだったため、 市場は予想外の緩和の可能性を織り込まざるを得なかった。よってショ ック反応から円が上昇した」と分析。「これでリスクは消え去り、ヘッ ジを外せる状況になった」と説明した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は一時0.9%高の82.221と、10年9月10日以来の高水準を付け た。

原題:Euro Drops to 22-Month Low on EU Crisis Concern; BOJ Lifts Yen(抜粋)

◎米国株:下げ埋める、欧州危機の波及阻止への楽観広がる

23日の米国株式相場は売り優勢だったが、終盤に上げに転じた。欧 州首脳らが域内債務危機の波及を阻止するために取り組みを強化すると の楽観が広がった。この日はギリシャのユーロ圏離脱をめぐる不安を背 景に売りが先行していた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)、アルミ生産のアルコア、小荷 物輸送のフェデックスはいずれも上昇。フェイスブックも上昇した。前 日までの2日間で同社の株価は19%下落した。パソコンメーカーのデル は大幅安。売上高予想が投資家の失望を誘った。

S&P500種株価指数は前日比0.2%高の1318.86。一時は1.5%下落 する場面もあった。ダウ工業株30種平均は6.66ドル(0.1%)下げ て12496.15ドル。年初からの上げは2.3%となった。

ソラリス・グループ(ニューヨーク州ベドフォードヒルズ)のティ モシー・グリスキー最高投資責任者(CIO)は「大きな戻しだった」 と述べ、「欧州首脳らがギリシャ情勢で安定化を図るための行動に出る との観測があったほか、株式投資をうかがっていた投資家の手持ち資金 も潤沢にある。最近下げが続いたことから、それが好機につながった可 能性があることは間違いない」と続けた。

4兆ドル吹き飛ぶ

欧州債務危機への懸念から、世界の株式は時価総額で今月に入り約 4兆ドルが吹き飛んだ。S&P500種は今月に入りこれまでに5.7%下 落。金融株や素材株が下げている。

景気敏感株は上昇。ダウ輸送株平均は1.2%上昇した。BOA は2.7%高、アルコアとフェデックスはそれぞれ1.4%と2.2%値上がり した。

フェイスブックは3.2%上昇して32ドル。IPO価格に基づくフェ イスブックの時価総額は年間利益の約107倍と、S&P500種株価指数の 採用企業のうちアマゾン・ドット・コムとエクイティ・レジデンシャル の2社以外全てを上回っていた。

S&Pの住宅建設株価指数は2.2%上昇。4月の新築住宅販売統計 が予想よりも良好だったことが好感された。

S&P500種業種別24指数の中では特に自動車株が高い。フォー ド・モーターは2.2%上昇した。米格付け会社ムーディーズ・インベス ターズ・サービスは同社の格付けを投資適格級に引き上げた。

デルは17%下落。同社のスティーブ・フェリス社長は電話会議で売 上高に関する予想は同社特有の問題を示唆していると述べた。

一時、200日移動平均に接近

この日のS&P500種は一時、200日移動平均に迫っていた。シェー ファーズ・インベストメント・リサーチのシニアテクニカルストラテジ スト、ライアン・デトリック氏によると、テクニカル分析を専門とする アナリストの一部は200日平均を下回ると一段と下げが加速し、1205ま で低下する可能性もあるとみている。

同氏は、「欧州から悪いニュースが続けば、実際に株下落が起きる 可能性はある」と述べ、「ここから上昇するには何か大規模な明るい材 料が必要だ。今のところは何もない」と続けた。

原題:U.S. Stocks Erase Loss Amid Optimism Europe Will Contain Crisis(抜粋)

◎米国債:反発、欧州危機の悪化警戒-5年債落札利回りは過去最低

米国債相場は反発。10年債利回りは過去最低近くまで低下した。ギ リシャがユーロ圏から離脱すれば欧州債務危機が悪化するとの懸念から 逃避需要が強まった。

国債相場は5年債入札(規模350億ドル)後も堅調を維持した。落 札利回りは過去最低の0.748%だった。それ以前の最低は昨年12月に記 録した0.88%。24日には7年債の入札が予定されている。今週の入札に よる発行総額は990億ドル。ニューヨーク連銀は公開市場操作(オペ) を2回実施し、合計65億ドルの国債を買い入れた。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「欧州をめぐる不安や不透明感を 背景にした質への逃避がすべてを左右している。最も安全で流動性の高 い資産に資金が流れている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01ポイント)低下の1.74%。10年債価格(表面利率1.75%、 償還2022年5月)は10/32高の100 1/8。

既発5年債利回りは2bp低下の0.73%、30年債利回りは5bp低 下して2.82%となった。

5年債入札

5年債入札では最高落札利回りが入札直前の市場予想と一致した。 海外の中央銀行を含む間接入札の落札に占める割合は42.6%と、過去10 回の平均44.4%を下回った。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.99倍と、過去10回の平 均2.93倍を上回った。プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラ ー)以外の直接入札の落札比率は6.5%。過去10回の平均は12%。

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ジョン・ブリッ グス氏は「入札まで下げることなく上昇した。多くの参加者が買いを強 いられたため、入札結果はやや不調となった」と解説した。

欧州連合(EU)首脳会議を控えた警戒感も買いを誘った。10年債 利回りは一時1.71%まで低下し、昨年9月23日につけた過去最低 の1.67%に接近した。

「10年債利回りは1.2%に低下も」

シティグループ・グローバル・マーケッツのテクニカルストラテジ スト、トム・フィッツパトリック氏とシャム・デバニ氏はリポート で、10年債利回りの注目すべき水準として過去最低水準を挙げ、「その 水準を下回れば、1.2%に向けて低下する余地が大きくなる」と指摘し た。

ブルームバーグが銀行や証券会社を対象に実施した調査による と、10年債利回りの年末時点の予想は2.45%となっている。

ニューヨーク連銀のウェブサイトによると、この日の最初のオペで 償還期限が2022年8月から30年5月までの国債18億ドル相当を購入。2 回目のオペでは47億ドル相当の国債(償還18年5月-20年5月)を買い 入れた。

原題:Treasuries Rise on Europe as U.S. Notes Sell at Record-Low Yield(抜粋)

◎NY金:続落、2週間ぶり大幅安-欧州懸念でドル上昇、代替需要減

ニューヨーク金先物相場は続落。2週間ぶりの大幅安となった。欧 州債務危機が深刻化しているとの懸念が強まりドルが上昇したことで、 代替投資先としての金の需要が減退した。

ドルは主要6通貨のバスケットに対して一時20カ月ぶりの高値を付 けた。この日は欧州連合(EU)首脳会議が開かれている。ギリシャは 選挙戦に突入しており、ユーロ圏残留の是非を問う投票となる見通し だ。インドの宝飾業界団体によると、世界最大の金消費国である同国の 金宝飾需要は4-6月に最大40%減少する可能性がある。

MLVのシニアリサーチアナリスト、リック・トロットマン氏は電 話インタビューで、「ユーロ崩壊への不安から、ドルに買いが集まって いる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比1.8%安の1オンス=1548.40ドルで終了。中心限月として は8日以来の大幅下落となった。

原題:Gold Declines Most in Two Weeks as European Crisis Boosts Dollar(抜粋)

◎NY原油:90ドル割れ、10月来の安値―在庫増やドル高を反映

ニューヨーク原油先物相場はバレル当たり90ドルを割り込み、昨 年10月以来の安値に沈んだ。米国の在庫増加が背景。この日は欧州連合 (EU)首脳会議が開かれ、域内債務危機について協議されている。

米エネルギー省によると、先週の原油在庫は88万3000バレル増の3 億8250万バレルと、22年ぶりの高水準になった。今回のEU首脳会議は ギリシャが危機に見舞われてから18回目で、フランスのオランド大統領 誕生後初めてとなる。ユーロはほぼ2年ぶりの安値水準に下落した。

アダム・メッシュ・トレーディング・グループのチーフストラテジ スト、トッド・ホーウィッツ氏は「価格は80ドル台半ばまで下落し、最 終的には昨年夏の安値である75ドル付近を試す展開になると予想してい る」と発言。「原油が下げている要因は、在庫が増え続けていることや ドルが対ユーロで急上昇していることだ。商品全般に影響が及んでい る」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物7月限は前日 比1.95ドル(2.12%)安の1バレル=89.90ドルで終了。終値では昨 年10月21日以来の安値となった。年初からは9%値下がりしている。

原題:Oil Falls Below $90 as Supplies Rise, Erasing Gains Through 2011(抜粋)

◎欧州株:大幅反落、ギリシャ懸念で-LSEや資源株に売り

23日の欧州株式相場は1カ月ぶりの大幅安。ブリュッセルで開かれ る欧州連合(EU)首脳会議を控え、ギリシャがユーロ圏を離脱すると の懸念が強まった。

ロンドン証券取引所グループ(LSE)は2年半ぶりの大幅安。イ タリアの銀行大手、ウニクレディトとインテーザ・サンパオロがLSE 株を売却したことがきっかけ。銅や金相場の下落を背景に、ベダンタ・ リソーシズやペトロパブロフスクなど資源関連株も安い。フランスのミ シュランを中心にタイヤメーカーも軒並み下げた。

ストックス欧州600指数は前日比2.1%安の239.51で終了。4月23日 以来の大幅下落となった。前日まで2日間は続伸し、上昇率は合わせ て2.5%だった。

ニューフリズ・プライベート・アセット(パリ)で運用に携わるエ マニュエル・スープル氏は、ギリシャに関する懸念が「相場の大きな重 しになっており、状況を不透明にしている」と指摘。「企業動向は順調 だが、マクロ経済は面倒なことになっている。引き続き慎重に行動する べきだ」と述べた。

この日の西欧市場では、18カ国中アイスランドを除く17カ国で主要 株価指数が下落した。

原題:European Stocks Decline Amid Greek Concern; LSE, Vedanta Tumble(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債上昇、利回り最低-スペイン債に売り

23日の欧州債市場ではドイツ国債が上昇し、利回りは5年、10 年、30年物とも過去最低を更新した。この日の欧州連合(EU)首脳 会議でソブリン債務危機封じ込めの新たな対策が合意されることはな いとの見方が広がった。

独30年債利回りは初めて2%を割り込んだ。ギリシャのパパデ モス前首相は米紙ウォールストリート・ジャーナルに対し、極めて低 い確率ながらギリシャがユーロ圏を離脱するリスクはあると語った。 投資家は安全資産を求め、ドイツ政府がこの日実施した2年債入札で は、目標上限としていた50億ユーロを上回る応札があった。スペイ ン債は下落。同国のラホイ首相は、EU首脳会議で国債取引における 流動性不足を話し合うと述べた。

コメルツ銀行の債券ストラテジスト、デービッド・シュナウツ氏 (ロンドン在勤)は「EU首脳が主要議題で支援策を打ち出せる公算 は小さく、市場は失望するかもしれない。このためドイツ債が引き続 き選好されている」と指摘。「入札も好調だった」と付け加えた。

ロンドン時間午後4時1分現在、ドイツ10年債利回りは前日比 8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.38%。一時 は1.376%と、ブルームバーグが1989年にデータ収集を開始して以 来の低水準となった。同国債(表面利率1.75%、2022年7月償還) 価格は0.8上げ103.425。

5年債利回りは7bp下げて0.44%。過去最低の0.434%を付 ける場面もあった。30年債利回りは一時、11bp低下の1.986%。

独2年債入札では45億6000万ユーロを発行。平均落札利回り は0.07%と過去最低だった。ドイツ連邦銀行が明らかにした。

スペイン10年債利回りは13bp上昇し6.21%。一時は15b p上げた。イタリア10年債は6営業日ぶりに値下がりし、利回りは 11bp上昇の5.69%。

原題:Bund Yields Drop to Records on Crisis Concern Before EU Summit(抜粋)

◎英国債:上昇、量的緩和の拡大期待-利回り2、5、10年で過去最低

23日の英国債相場は上昇。利回りは2年、5年、10年物がそれ ぞれ過去最低を付けた。イングランド銀行(英中央銀行)がこの日公 表した議事録によれば、今月9、10両日開催の金融政策委員会(MP C)で量的緩和(QE)の休止を決定したMPCメンバーの一部は「微 妙な均衡」に基づいてそうした判断を行っていたことが分かった。

同議事録によれば、MPCは8対1で資産購入枠を3250億ポン ドで維持しQEをいったん打ち切ることを決定。国際通貨基金(IM F)は22日の報告書で、英中銀は一段の景気刺激策を講じる必要が あると指摘している。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの英国債ストラテジスト、サム・ ヒル氏は「MPC議事録からの英国債市場へのメッセージは、必要に 応じてQEが拡大される確かな可能性があるということだ。それで相 場が支えられている」と述べた。「市場はIMFの前日の指摘を深刻に 受けとめている。QE拡大の期待が増すのは支援要因だ」と付け加え た。

ロンドン時間午後4時10分現在、10年債利回りは1.78%。一 時は前日比12ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の

1.757%と、過去最低を付けた。同国債(表面利率4%、2022年3 月償還)価格は0.96上げ119.92。2年債利回りは0.242%、5 年債は0.735%といずれも過去最低に下げた。

原題:U.K. Bond Yields Fall to Records After BOE Minutes, Retail Sales(抜粋)

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