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米国株:下げ埋める、欧州危機の波及阻止への楽観広がる

23日の米国株式相場は売り優勢だっ たが、終盤に上げに転じた。欧州首脳らが域内債務危機の波及を阻止す るために取り組みを強化するとの楽観が広がった。この日はギリシャの ユーロ圏離脱をめぐる不安を背景に売りが先行していた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)、アルミ生産のアルコア、小荷 物輸送のフェデックスはいずれも上昇。フェイスブックも上昇した。前 日までの2日間で同社の株価は19%下落した。パソコンメーカーのデル は大幅安。売上高予想が投資家の失望を誘った。

S&P500種株価指数は前日比0.2%高の1318.86。一時は1.5%下落 する場面もあった。ダウ工業株30種平均は6.66ドル(0.1%)下げ て12496.15ドル。年初からの上げは2.3%となった。

ソラリス・グループ(ニューヨーク州ベドフォードヒルズ)のティ モシー・グリスキー最高投資責任者(CIO)は「大きな戻しだった」 と述べ、「欧州首脳らがギリシャ情勢で安定化を図るための行動に出る との観測があったほか、株式投資をうかがっていた投資家の手持ち資金 も潤沢にある。最近下げが続いたことから、それが好機につながった可 能性があることは間違いない」と続けた。

4兆ドル吹き飛ぶ

欧州債務危機への懸念から、世界の株式は時価総額で今月に入り約 4兆ドルが吹き飛んだ。S&P500種は今月に入りこれまでに5.7%下 落。金融株や素材株が下げている。

景気敏感株は上昇。ダウ輸送株平均は1.2%上昇した。BOA は2.7%高、アルコアとフェデックスはそれぞれ1.4%と2.2%値上がり した。

フェイスブックは3.2%上昇して32ドル。IPO価格に基づくフェ イスブックの時価総額は年間利益の約107倍と、S&P500種株価指数の 採用企業のうちアマゾン・ドット・コムとエクイティ・レジデンシャル の2社以外全てを上回っていた。

S&Pの住宅建設株価指数は2.2%上昇。4月の新築住宅販売統計 が予想よりも良好だったことが好感された。

S&P500種業種別24指数の中では特に自動車株が高い。フォー ド・モーターは2.2%上昇した。米格付け会社ムーディーズ・インベス ターズ・サービスは同社の格付けを投資適格級に引き上げた。

デルは17%下落。同社のスティーブ・フェリス社長は電話会議で売 上高に関する予想は同社特有の問題を示唆していると述べた。

一時、200日移動平均に接近

この日のS&P500種は一時、200日移動平均に迫っていた。シェー ファーズ・インベストメント・リサーチのシニアテクニカルストラテジ スト、ライアン・デトリック氏によると、テクニカル分析を専門とする アナリストの一部は200日平均を下回ると一段と下げが加速し、1205ま で低下する可能性もあるとみている。

同氏は、「欧州から悪いニュースが続けば、実際に株下落が起きる 可能性はある」と述べ、「ここから上昇するには何か大規模な明るい材 料が必要だ。今のところは何もない」と続けた。

原題:U.S. Stocks Erase Loss Amid Optimism Europe Will Contain Crisis(抜粋)

--取材協力:Jeff Sutherland.

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