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高失業率めぐる議論に着地点見えず-対応可能か、構造問題か

米金融当局者や経済アドバイザーは 失業率について、6.5%からさほど低下しない水準を受け入れるべき か、あるいは5%以下に低下させるべく一段と積極的な行動をとるべき かで、 広範にわたる議論を繰り広げている。

デヴィッド・ホロウィッツ氏(47)は「エコノミストではないの で、誰が正しいかは判断できない」としながらも、ただフルタイムの職 に再び就きたいだけだと語る。

米国がリセッション(景気後退)に陥った2007年12月の1カ月前 に、ホロウィッツ氏はワシントンで医療政策アナリストとしての職を失 った。その後は貯金の取り崩しや、自身の専門分野で派遣の仕事をした り、水泳コーチとして働いて出費を補ってきた。

失業率をめぐる政策当局者の議論については、「もしこれが恒久的 な状況だと断じるなら、それこそ怒りを感じる」と語気を強める。ま た、雇用創出を優先としないアプローチは「多くの人を雇用から締め出 し教育を無に帰すものだ。一生懸命働いて昇進することにあまり明るい 希望を持てなくなる」と指摘した。

ホロウィッツ氏を含め何百万人という失業者やパートタイムを余儀 なくされている人が職探しを続ける一方で、サンフランシスコ連銀のウ ィリアムズ総裁やオバマ政権の元経済顧問ジャレッド・バーンスタイン 氏をはじめとする政策当局者は、現在8.1%の失業率が、今回のリセッ ションの入り口で付けていた5%台に低下することがあり得るのかどう かを思案している。

構造的な問題か

議論の中心となっているのは高失業率の原因が景気回復の遅れなの か、それとも構造的な問題なのかということだ。構造的な問題であれ ば、連邦準備制度の対応では克服が困難になる。

リッチモンド連銀のラッカー総裁は今月7日の講演で、失業の多く は職業訓練の欠如など構造的な弱さが原因であり連邦準備制度による追 加緩和で対応できるものではないと指摘。失業保険の延長給付を受けて いる人や、専門職に見合う労働者をマッチさせることが困難という「雇 用市場の非効率」による失業を合わせると、足元の失業率のうち最 大5.9ポイントに上っている可能性があると述べた。

一方、ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏は今月10 日付ニューヨーク・タイムズ紙のコラムで、政府は失業率を低下させる ため一段の措置を講じる必要があると主張。長引く失業を「構造上の」 問題と称しても問題は解決しないと論じた。

原題:Unemployed Burn as Fed Fiddles in Debate Over Natural Rate: Jobs(抜粋)

--取材協力:Aki Ito、Joshua Zumbrun.

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