独首相窮地か、仏新大統領で力学に変化-23日にEU首脳会議

23日にブリュッセルで開かれる欧州 連合(EU)首脳会議では、タブーを破るべきだという訴えがメルケル 独首相を窮地に追い込む可能性がある。同首相は欧州危機への対応で検 討されているユーロ共同債への反対姿勢を強めている。

2年余り続く欧州危機との闘いで先頭に立ってきたメルケル首相 は、首脳会議を前に、ユーロ共同債のほか銀行の資本増強への欧州資金 の活用や救済基金の規模拡大、高債務国の歳出削減期限の延長といった 自身が反対する措置を求める声を抑え込めないでいる。

FXCMの調査部門デーリーFX・ドット・コムの為替アナリス ト、デービッド・ソング氏(ニューヨーク在勤)は、「ユーロ圏各国の 政策当局者らは依然として、自国の利害で動いている」とした上で、 「反緊縮策が勢いを増す中で、独仏の溝が深まる可能性がある」と指摘 した。

ギリシャが危機に見舞われてから18回目で、オランド大統領誕生後 初めてとなる今回の首脳会議は、市場指標が銀行への圧力の高まりを示 す中で開かれる。

首脳会議はブリュッセル時間23日午後7時(日本時間24日午前2 時)に始まるが、EU当局者は、成長促進策の本格的議論は6月28、29 日の次回会議に持ち越されるとして、期待に水を差す発言をしている。 ファンロンパイEU大統領はサミット招請の書簡で、ユーロ圏の危機の 議題は「一番最後」に取り上げられると説明した。同大統領はまた、書 簡の中で「長期の展望に関してタブーが存在してはならない」と訴え た。

自分の立場を貫く

メルケル首相は、国内では最大人口州の議会選で自身が率いるキリ スト教民主同盟(CDU)が敗れ、国際的にも先週の主要8カ国(G 8)首脳会議で成長重視派に圧倒されるなど、守勢に回っている。

オランド大統領の誕生により、フランスはユーロ共同債推進派の陣 営に加わり、欧州内の力関係が変化した。同陣営の他のメンバーはイタ リアやベルギー、ルクセンブルクなど。

ドイツの当局者が22日、ベルリンで記者団に明らかにしたところに よると、メルケル首相は自分の立場を貫く方針。フィンランド、オラン ダ、オーストリアもユーロ共同債に反対している。

原題:Merkel Faces Hollande Pleas to Shed Taboos at 18th Crisis Summit(抜粋)

--取材協力:Rebecca Christie、Patrick Donahue、Jonathan Stearns、Zoe Schneeweiss、Mark Deen.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE