日本株は大幅反落、ギリシャ問題や円高を警戒-東証全33業種下げる

東京株式相場は大幅反落。ギリシ ャなど欧州債務問題への根強い懸念や為替の円高進行が警戒され、電 機など輸出関連、鉄鋼など素材関連株を中心に東証1部全33業種が安 い。過度の金融緩和期待の反動も加わり、不動産や金融株の下げは大 きくなった。

TOPIXの終値は前日比11.76ポイント(1.6%)安の721.57 と昨年12月28日以来、約5カ月ぶりの安値。日経平均株価は172円 69銭(2%)安の8556円60銭で1月18日以来、4カ月ぶりの安値 水準に沈んだ。

明治安田アセットマネジメントの福島毅執行役員は、「ギリシャや スペインを発端とする金融システム不安から、アジアを含めたグロー バルでリスク資産のポジション(持ち高)を落とす動きがあるようだ」 と指摘した。23日の欧州連合(EU)首脳会議を控え、「催促相場的 な状況にもなっていた」と言う。

朝方こそ小安く始まったが、その後はじりじりと下値を切り下げ た。中古住宅統計の改善から22日のS&P500種株価指数は一時1% 高まであったが、取引終了にかけギリシャのユーロ離脱観測、米フェ イスブック株急落などの影響で終値では0.1%高と失速。日本時間の シカゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)の 米S&P500種 指数先物もその流れを引き継ぎ、基準価格比で軟調に推移したため、 リスク回避の動きが強まった。

午後崩れる、日銀は政策据え置き

きょうの東京外国為替市場では、対ユーロを中心に円が強含んだ。 午前の取引終了後に日本銀行は金融政策決定会合の内容を発表、政策 金利を「0-0.1%」、資産買い入れ等基金の規模を「70兆円」にそれ ぞれ据え置いた。同会合後に円高の勢いはさらに強まり、1ユーロ= 100円74銭、1ドル=79円52銭まで円高が進行。為替の動きに香港 ハンセン指数などアジア株安も加わり、午後には一段安となった。

SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦シニアストラテジス トは、「欧州への懸念できのうの日本国債格下げに伴う為替の円安傾向 が打ち消された」と指摘。さらに、預金流出が伝えられるギリシャや スペインの銀行で万一資金不足などの事態が起こると、連鎖的な影響 が大きく、「その恐怖心がテクニカルやバリュエーションの割安感に勝 っている」と話した。

日銀会合の結果に関し、T&Dアセットマネジメントの神谷尚志 チーフ・エコノミストによれば「買い入れ対象国債の期限延長など考 えられることをすべてやった後だけに、今回はその効果を見たいとし て現状維持が予想されていた」という。株価に対してはサプライズは なく、影響は中立との見方を示す一方で、「この1カ月で環境が最も変 わったのは欧州債務問題がさらに深刻化したということ。株式市場も その枠内にある」との認識を示した。

SMBCフ証の松野氏は、「追加緩和に対する期待は大きくなかっ たが、一部ではもしかしたらという期待感もあった。追加緩和への期 待の反動や催促から、不動産や金融など内需関連株は売られやすい」 と見ていた。33業種では証券・商品先物取引、不動産、ガラス・土石 製品、その他金融、電機、非鉄金属、鉄鋼などが下落率上位だった。

東証1部の売買高は概算で19億1663万株、売買代金は同1兆921 億円。値上がり銘柄数は244、値下がりは1366。

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