日本の格付け「A+」に引き下げ、債務圧縮遅さ指摘-フィッチ

格付け会社フィッチ・レーティング スは日本のソブリン信用格付けを引き下げた。公的債務圧縮に向けた進 展の遅さを指摘した。

フィッチは日本の長期格付けを「A+」に引き下げた。見通しはネ ガティブ(弱含み)。自国通貨建ては「AA-」から1段階、外貨建て は「AA」から2段階引き下げた。日本の公的債務比率の高水準および 上昇傾向によるソブリン信用力へのリスク増大を指摘した。

政府は1月に、2020会計年度までに財政収支を均衡させる目標につ いて、提案されている消費税引き上げが実現しても達成が難しいとの見 通しを示していた。アール・ビー・エス証券の西岡純子チーフエコノミ ストは、日本の政治と、財政健全化の歩みの遅さに対する警鐘だと指摘 した。現在の膠着した政情では消費税引き上げ法案の通過がおぼつかな いと述べた。

フィッチのアジア太平洋地域ソブリン・チーム責任者、アンドル ー・カフーン氏は「日本の財政健全化計画は、困難な財政状況にある他 の高所得国と比較しても切迫感に欠けると思われるうえに、計画の遂行 には政治リスクが伴う」と指摘した。

フィッチの「A+」は最上級から5番目。ムーディーズ・インベス ターズ・サービスとスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は日本 を最上級から4番目に格付けしている。S&Pは現在格付けを見直し 中。

安住淳財務相は記者団に、格付けについてコメントしたくないと述 べた上で、政府は財政健全化に向けた税制・社会保障制度見直しを推進 すると付け加えた。

経済協力開発機構(OECD)はこの日公表した報告で、消費税引 き上げが日本の最優先課題であり、財政の均衡を図り、公的債務を削減 することが不可欠だと指摘した。野田内閣は、消費税率を「2014年4月 に8%、15年10月に10%」へと2段階で引き上げることを目指してい る。

財務省幹部は格下げについて、日本は財政再建ちゃんとやるべきだ とのメッセージと受け取るべきだと述べた。

原題:Japan Rating Cut by Fitch on Delays in Tackling Biggest

--取材協力:藤岡 徹、Lily Nonomiya、Paul Panckhurst.

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