日本株上昇、中国景気期待で輸出、海運買い-代金連日の1兆円割れ

東京株式相場は上昇。中国の成長 促進策発動の観測が広がり、業績懸念の後退で自動車や機械など輸出 関連株、商社など資源関連、鉄鋼など素材関連株が高い。一部アナリ ストの強気判断などを好感し、海運株は東証1部33業種の上昇率トッ プ。東証1部の売買代金は、連日で1兆円割れと低調だった。

TOPIXの終値は前日比8.18ポイント(1.1%)高の733.33 と3日ぶりに反発、日経平均株価は95円40銭(1.1%)高の8729円 29銭と続伸。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、「株価が調整した後と あって、少しでも材料が出ると買い戻しで戻りやすい。米国株反発を 受けてのテクニカルリバウンドになった」と指摘。ただ、「ギリシャ問 題などによる調整が十分か不足かはまだ分からず、様子見ムードは強 い」と言う。

中国証券報は22日、関係者の話として、中国は景気改善に向けイ ンフラ建設事業の認可を加速する計画だと伝えた。政府は建設資金を 従来計画よりは早めに割り当てる可能性があるという。中国国営の新 華社通信は20日、温家宝首相が経済安定を一段と重視すると述べた、 と報じている。きのうの米S&P500種株価指数は景気敏感株中心に 2カ月ぶりの大幅高となり、原油など商品市況も上昇した。

為替落ち着き

「このところ観測が出ている中国の景気対策方針は、きのうの日 本時間では政権交代の過渡期での効果を疑問視する向きもあり、判断 が難しかった」と、東洋証券の大塚竜太ストラテジスト。しかし、き のうの欧米市場で好感された流れを受け継ぎ、日本株市場でも「あら ためて評価された」と言う。きのう小幅高にとどまっていた中国・上 海総合指数がきょう堅調だったことも、日本株にはプラス要因だった。

一方、東京外国為替市場では、円が対ドルで79円台前半、対ユー ロでは101円半ばを中心に推移。きのうの東京株式市場の終値時点で ある79円26銭、101円34銭と比べ落ち着いた動きとなった。ドイツ のショイブレ財務相は21日に開いたフランスのモスコビシ財務相と の会談後、ギリシャをユーロ圏にとどめるため、必要なあらゆる措置 を講じることで両国が合意した、と明らかにした。

こうした中、業種別33指数で全体の上昇をけん引したのは自動車 など輸出、鉱業など資源、素材、海運といった中国景気に敏感な業種 だ。上昇率1位の海運では、JPモルガン証券が現状株価はアンダー シュートだとし、強気のセクター判断を継続したほか、海運市況が回 復基調にあると22日付の日本経済新聞朝刊が報じる材料もあった。

コマツや日産自は急伸、日銀待ち

東証1部売買代金上位では、社長ミーティングで受注済みの鉱山 機械の新車についてのキャンセルは現時点でないことが確認されたな どとし、利益拡大が続くと野村証券が予想したコマツが大幅高。6月 から始まる新モデルの競争力や想定以上の財務体質強化を評価し、メ リルリンチ日本証券が完成車セクターのトップピックへと格上げした 日産自動車も急反発した。

もっとも、午前半ば以降は上値を追う動きも乏しく、東証1部売 買代金は盛り上がりに欠けた。朝方の買い戻しや打診買いが一巡する と、「欧州会議や日本銀行・金融政策決定会合での考え方・会見内容を 確認したいムードもあり、積極的な買い手は見られない」と、東洋証 の大塚氏は話していた。

23日には欧州連合(EU)の臨時首脳会議が予定され、きょうか らあすにかけては日銀の金融政策決定会合がある。前回会合で追加緩 和に踏み切った直後のため、市場では現状維持が予想されている。

東証1部の売買高は概算で15億1921万株、売買代金は同9175 億円で、値上がり銘柄数は1081、値下がりは471。

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