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スカイツリー開業、21世紀型の下町出現-初日20万人来場予想

東京スカイツリーをシンボルとする 新名所「東京スカイツリータウン」が22日開業した。東武鉄道が墨田区 へ構想を表明してから7年3カ月、グループが社運をかけて完成させ た。東日本大震災からの復興をイメージさせるタワーを中心とした21世 紀型の巨大な下町が出現した。

オープニングセレモニーは、午前9時過ぎから行われた。東武鉄道 の根津嘉澄社長、タワー会社の鈴木道明社長のほか、墨田区生まれで同 区の名誉区民となっている福岡ソフトバンクホークス球団会長の王貞治 氏らが出席した。

東武の根津社長は、建設途中に「東日本大震災もあったが、無事故 で竣工を迎えることができた」と述べるとともに、スカイツリーを樹木 に例えて「木の育成には水が必要。きょうの天候は恵みの雨だ」と挨拶 した。スカイツリーに隣接する商業施設「東京ソラマチ」の入り口には 多くの入場者が開場時刻の午前10時前から集まったため、予定を25分前 倒しして9時35分にオープンした。

娘と孫と一緒に訪れた墨田区在住の大賀光津江さん(64)は、スカ イツリーからの展望について「隅田川を真上から眺めることができて雲 の上からのぞいているような不思議な感覚を体験できた」と話す。娘の 小林宏美さん(36)は「ツリーだけでなく、ショッピングセンターやレ ストラン、水族館と多彩な娯楽が楽しめるので、何度も訪れ満喫した い」と言う。

また、千葉県在住の矢部美穂さん(24)も「仕事が休みなので、ス カイツリーでしか買えない限定商品を目当てに話題になっている新名所 に顔を出してみた。きょうは雨が降っているし、大変混雑しているの で、何度も来てゆっくりと色々な店舗を見て回りたい」と語った。

集客力

東京スカイツリータウン開業広報の木下敏成事務局長補佐による と、オープン初日の来場者数は20万人を見込む。スカイツリーと「東京 ソラマチ」などからなる同タウンの集客数は年間では約3200万人を見込 み、国内で最大級の集客力を持つ。この規模の集客数は東京ディズニー リゾートとユニバーサル・スタジオを合わせた3300万人超に匹敵する。

高さ634メートルとスカイツリーは、中国の「広州タワー」の600メ ートルを抜き、ギネスに認定された世界1の高さを誇る。鉄骨重量は約 4万1000トン。塔は伝統的日本建築などにみられる「そり」や「むく り」を意識して設計され、見上げる場所や角度によって微妙に変化する 独特のシルエットが特徴。色は最も薄い藍染の色「藍白(あいじろ)」 をベースにしたスカイツリーホワイトと呼ばれ、わずかに青みがかった 白色の塗料で大日本塗料が開発し提供。

高速エレベーター設置

スカイツリーはデジタル放送用アンテナの電波塔として建てられ、 高さ350メートルに第1展望台、450メートルに第2展望台を設置した。 地上から第1展望台まで東芝製の分速600メートルの高速エレベーター で約50秒で駆け上がり、第2展望台へは日立製の分速240メートル、 約30秒で到着する。

展望台の入場料は第1展望台が大人1人2500円、第2展望台はさら に1000円が必要だが、入場チケットの販売・予約は5月7日現在で 約100万人に上る。7月10日までは完全予約制で、同月11日以後の分も すでに販売されている。

商業施設の東京ソラマチの面積は約5万2000平方メートル。東武百 貨店をはじめファッション、雑貨などの専門店や飲食店など計312店と 首都圏では最大級の店舗が軒を並べる。また、オリックス不動産が運営 する水族館やコニカミノルタのプラネタリウムが併設されている。

増収効果

スカイツリーはパナソニック製の発光ダイオード(LED)による 照明でライトアップされる。1日ごとに色彩を変え、墨田区の水をイメ ージする淡いブルーと、江戸紫の2色で日没の下町にそびえたつことに なる。

東武は、スカイツリータウンとしての収入が201億円、東武グルー プとして電車や飲食サービスなどのスカイツリー関連で82億円と、初年 度にはスカイツリー効果で売上高は計283億円の増加を見込む。

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