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米穀物の立会場トレーダー、存在感一層薄く-電子取引延長で

先物市場運営最大手の米CMEグル ープは20日、穀物取引時間を延長する。市場の大半を占める電子取引の シェア拡大を目指す競合企業との競争が激しさを増しているためだ。

CME傘下のシカゴ商品取引所(CBOT)がトウモロコシ先物を 上場したのは1877年。今回、取引時間は1日17時間から21時間にまで延 長される。設立から12年の米インターコンチネンタル・エクスチェンジ (ICE)はこの約1週間前に穀物を初上場。取引時間は22時間に及 ぶ。カンザスシティー商品取引所(KCBT)とミネアポリス穀物取引 所(MGEX)も20日に取引時間の延長を開始する。

CBOTのデータによると、同取引所のトウモロコシや小麦、大豆 の取引高は昨年、15%以上増加し1億8280万枚に達した。このうち93% は、シカゴの立会場での「オープン・アウトクライ(公開売買方式)」 ではなく、電子取引によるものだった。2007年にはこの割合は63%だっ た。ICEは、相場の動きに影響を及ぼす米政府の穀物需給報告の発表 時やCBOTの取引終了後も取引を継続し、投機家を引き付けようとし ている。

商品取引アドバイザー兼ヘッジファンドコンサルタント会社、 DECキャピタル(ネブラスカ州)のプリンシパル、ダグラス・カーパ ー氏は「電子取引プラットフォームは巨大な流動性のプールのようなも のだ。そのプールはとても浅い場合もあれば非常に深い場合もある」と 指摘。「穀物市場はいずれにしろ株式や為替、世界の債券市場のように 機関投資家とプロの市場になるだろう」との見方を示す。

米商品先物取引委員会(CFTC)は18日、CMEが日曜から金曜 の午後5時から翌日午後2時まで取引を実施することを認可した。電子 取引システム「グローベックス」の取引時間の延長は08年1月以降で初 めて。トレーダーが声や身ぶりで注文を出す立会場の取引時間はこれま で通り月曜から金曜の午前9時半から午後1時15分となっている。

生き残り

穀物加工業者や農業経営者を対象とするリスク管理会社、アドバン ス・トレーディング(イリノイ州)のジェフ・ハインライン社長は、 CBOTへのアクセスがしやすくなれば、電子取引市場の簡便性や流動 性を選好する大口機関投資家にとって魅力が増すと予想。一方で、 CBOTの市場を価格変動リスクのヘッジ取引のために利用する立会場 トレーダーや農業経営者、穀物エレベーター(貯蔵施設)運営業者にと ってはストレスが増える可能性があるとみている。

穀物関連事業に35年間にわたって携わるハインライン氏は「チャン スであると同時に脅威でもある」と指摘。「生き残る人々は適応するだ ろう。ゴキブリのようにしぶとくなる必要がある。恐竜のようになって はいけない」と述べた。

原題:Grain-Pit Traders Squeezed Out as CME Expands to Match ICE Hours(抜粋)

--取材協力:Steve Stroth.

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