日経平均は反発、保険や小売など内需高い-時価総額上位の軟調重し

東京株式相場は、日経平均株価が 小幅反発。前週末に株価指数がことし最大の下げを記録し、短期的な 反発を見込む買いから内需関連株中心に上げた。今期業績の改善期待 で、保険株が東証1部33業種の上昇率首位となり、小売や不動産、医 薬品なども高い。

半面、欧州情勢を見極めたいとして積極的な買いも入りづらく、 トヨタ自動車やパナソニック、野村ホールディングス、三菱UFJフ ィナンシャル・グループなど時価総額上位銘柄は下落。海外原油先物 価格の下落を嫌気し、商社など資源関連株も軟調だった。

日経平均株価の終値は前週末比22円58銭(0.3%)高の8633円 89銭。一方、TOPIXは0.39ポイント(0.1%)安の725.15と小 幅続落。

ニッセイアセットマネジメントの西崎純チーフ・ポートフォリ オ・マネジャーは、「株価水準が当面の下値めどに接近したことやテク ニカル指標の売られ過ぎから考えると底値は近く、『売り』より『買い』 を考えるタイミングにきた」と見ていた。

今月に入ってからの株価急落で、先週末18日の東証1部の株価純 資産倍率(PBR)は0.89倍と、昨年11月に底入れした際の0.88 倍に接近。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の百分比を示す騰落レシ オ (25日平均)は68%と、売られ過ぎを示す70%以下にあった。

為替小康、G8は期待感つなぐ

そうした中、東京外国為替市場では、ユーロが対円でおおむね101 円台前半で推移。先週末に一時100円21銭を付けた状況からは、急激 なユーロ安・円高の勢いは一服した。外部環境が極端な悪化を示して いないことで、株価水準からは「PBRの割安感から買いが入り始め てもおかしくない」と、岡三証券投資戦略部の石黒英之日本株情報グ ループ長は言う。

19日まで行われた主要8カ国(G8)首脳会議で首脳らは、ギリ シャのユーロ圏への残留を求めるとともに、各国の成長押し上げを支 持した。ドイツは一段と孤立を強めており、欧州は支出によって債務 危機を脱出できないとの立場を表明した。

G8を受け富国生命保険の山田一郎株式部長は、「財政引き締めだ けではないという感じにもなってきた。ギリシャに課す財政削減幅を 少し緩和してくるかもしれないという期待は出てくると思う」と指摘 した。23日には欧州連合(EU)の臨時首脳会議が開かれる。

ひとまず内需に、上値は限定

株価の割安感や売られ過ぎ感は強いものの、外部環境にはなお不 透明も残り、きょうの日本株市場では内需関連中心に資金が向かった。 東証33業種の上昇率上位は、先週末に決算発表が相次いだ保険をはじ め、不動産、電気・ガス、小売、建設、食料品など。内需株について、 ニッセイアセットの西崎氏は「月次売上が予想外に底堅い上に復興需 要も期待でき、業績面からは安心して組み入れられる」と話す。

もっとも、TOPIXは下落するなど買いの勢いも限定的だった。 格付け会社フィッチ・レーティングスは18日、ギリシャの銀行5行の 長期発行体デフォルト格付け(IDR)を引き下げた。またドイツの ショイブレ財務相は、欧州債務危機がもたらした金融市場の混乱はさ らに2年は続く可能性があると発言。懸念される欧州情勢は、引き続 き混とんとしている。

カブドットコム証券の山田勉マーケットアナリストは、「ギリシャ では新民主主義党(ND)の支持率が上昇しており、ギリシャのユー ロ離脱に一方的にベットするのも恐い」とする半面、「ギリシャ情勢に 関する決定的なことが起きたわけではない。ショート(売り持ち)カ バーは入っても、新規投資にはまだ早い」としていた。

売買代金4カ月ぶり低水準

投資家のリスク回避ムードの根強さを反映し、東証1部の売買代 金は概算で8656億円と1月17日以来、約4カ月ぶりの低水準。売買 高は同15億965万株。東証1部で時価総額や流動性が最も高い30銘 柄で構成するTOPIXコア30指数は0.3%安と、相対的に弱さが目 立った。値上がり銘柄数は958、値下がりは587。

--取材協力:野原良明 Editor:Shintaro Inkyo

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