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大手損保3社:前期赤字2557億円、タイ洪水で-今期はV字回復で黒字に

東京海上ホールディングスなど大手 損保グループ3社の2012年3月期連結純損益は、2557億円の赤字に転 落した(前の期は644億円の黒字)。タイの洪水や国内の台風などの自 然災害で保険金の支払いが増えたことや、法人税率引き下げに伴う繰り 延べ税金資産の取り崩しがマイナス要因となった。

各社が18日東証などで開示した。今期予想は3社とも黒字で合計 2090億円とV字回復を見込む。前期のマイナス要因の影響が薄れること が主因。純利益は東京海上HDが1050億円、MS&ADインシュアラ ンスグループホールディングスが800億円、NKSJホールディングス が240億円とそれぞれ予想している。

前期実績は、東京海上HDが前の期に比べて92%減ながら60億円 の黒字を確保した。同日の記者会見で玉井孝明専務は「慎重な保険引き 受けを続けており、このようなリスク管理が奏功した」と述べた。MS &ADは前の期の54億円の黒字から1694億円の赤字に転落、NKSJ は129億円の赤字から923億円に赤字幅が拡大した。

タイの洪水で支払う保険金は3社合計で5000億円超に上る。昨年 11月時点で想定していた2600億円の倍近くに拡大した。会社別では東 京海上HDが約1300億円、MS&ADが2735億円、NKSJが1028 億円どなった。NKSJの辻伸治専務「タイの洪水は日系企業にリスク が集積しており、リスク管理が甘かった」と振り返った。

3社合計の正味収入保険料は1.6%増の6兆8538億円だった。会社 別では東京海上HDが2.3%増の2兆3245億円、MS&ADが0.5%増 の2兆5556億円、NKSJが2.1%増の1兆9738億円。自動車損害賠 償責任(自賠責)保険が4月の値上げを受け6.7%増だったほか、火災 保険0.9%、傷害保険1.8%、自動車保険1.4%の増収となった。

有価証券評価損は同12%減の578億円、有価証券売却損は同79% 増の841億円だった。NKSJの辻専務は年度末にかけて株価が1万円 台に回復したため前期決算には大きな影響はなかったが、「リスク資産 の削減を中長期的に進める必要がある」と述べた。同社は今期1300億 円、MS&ADは1000億円以上の保有株式の圧縮を進める方針だ。

この10年間で国内株式を1兆3000億円程度圧縮した東京海上HD の玉井専務も、「依然として国内株の割合は高い」とし今期に500億円 程度減らす考えを示した。

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         2012年3月期        2012年3月期    2013年3月期予想
          純利益 (%)     正味収入保険料 (%)      純利益 (%)
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MSAD  -1695   -              25556   0.5          800   -
東京海上     60 -91.7            23245   2.3         1050 1650
NKSJ   -923   -              19738   2.1          240   -
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注)単位:億円。

--取材協力:河元伸吾、 山崎朝子 Editor:Kazu Hirano

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: 東京 伊藤小巻 Komaki Ito(813)3201-8871 kito@bloomberg.net

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