5月16日の米国マーケットサマリー:株が4日続落、欧州不安で

ニューヨークの為替・株 式・債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2710   1.2729
ドル/円             80.31    80.18
ユーロ/円          102.07   102.07


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     12,598.55    -33.45     -.3%
S&P500種         1,324.81     -5.85     -.4%
ナスダック総合指数  2,874.04    -19.72     -.7%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .28%        +.01
米国債10年物     1.76%       -.01
米国債30年物     2.90%       -.02


商品 (中心限月)            終値    前営業日比  変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,536.60  -20.50  -1.32%
原油先物   (ドル/バレル)   92.61   -1.37  -1.46%

◎外国為替市場

16日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロが対ドルでもみ 合い。欧州中央銀行(ECB)が一部のギリシャ市中銀行への流動 性供給を一時的に見送る意向を示したほか、同国での再選挙へ向け た準備などが材料視されている。

ユーロは対ドルで続落。ECBはギリシャ市中銀行への流動性 供給は、各行の資本増強が完了するまでギリシャ中銀に委ねると述 べた。英ポンドはドルに対してここ1カ月で最大の下げを記録。イ ングランド銀行(英中央銀行)が英経済は短期的に「低迷」したま まとなる可能性は高いとの見方を示したことが嫌気された。

ドルは対円で上げ幅を縮小。米連邦準備制度理事会(FRB) が16日公表した連邦公開市場委員会(FOMC、4月24-25日 開催)の議事録によると、メンバー数人は成長の勢いが失われた場 合には回復への軌道を維持するため追加的な行動が正当化され得る との認識を示した。

為替取引を手掛けるテンパス・コンサルティングの市場担当デ ィレクター、ジョン・ドイル氏は、「最大の注目ニュースはギリシ ャの選挙が実際に行われるということだ」と語り、「ギリシャがユ ーロ圏を離れなくてはならない場合、ユーロ圏のほかの南部諸国に とっては何を意味するのか。ドル全面高が続くだろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時43分現在、ユーロは対ドルで

0.1%下げて1ユーロ=1.2721ドル。一時は1.2681ドルと、 1月17日以来の安値まで下げた。ユーロは対円では上げ幅を縮小 して0.1%高の1ユーロ=102円14銭。

◎米国株式市場

米株式相場は4日続落。S&P500種株価指数は過去1カ月で 最長の連続安となった。米住宅着工件数や鉱工業生産指数は予想を 上回ったものの、欧州危機に関する懸念から売りが優勢となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.4%安の1324.80。一時は0.8%高となる場面 もあった。ダウ工業株30種平均は33.45ドル(0.3%)安の

12598.55ドル。

バークレイズの米株式戦略責任者、バリー・ナップ氏(ニュー ヨーク在勤)は「欧州情勢は極めて不安定だ」と指摘。「一層の措 置が必要だ。資産価値がいずれ安定するとは考えにくい」と述べた。

欧州債務危機をめぐる懸念を背景に、S&P500種は過去3日 間で2%下落。欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁はこ の日、ギリシャのユーロ離脱の可能性を暗に認める発言をし、同中 銀が原理原則を曲げてまでギリシャのユーロ圏離脱を止める意思が ないことを示唆した。ただ、朝方発表された経済統計を受け、米国 が欧州危機の影響に耐え得るとの楽観的な見方が強まり、買いが優 勢になる場面もあった。

米連邦準備制度理事会(FRB)が16日公表した米連邦公開 市場委員会(FOMC、4月24-25日開催)の議事録によると、 メンバー数人は、成長の勢いが失われたり、景気見通しへのリスク が増大した場合には、回復への軌道を維持するため追加的な行動が 正当化され得るとの認識を示した。

◎米国債市場

米国債相場は下げを埋める展開。米連邦準備制度理事会(FR B)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で、景気 が失速した場合には追加緩和が必要になるとの一部メンバーの認識 が明らかになったことが手掛かり。また欧州中央銀行(ECB)が、 資本増強が不完全だとしてギリシャの一部銀行への融資を一時停止 すると発表したことにも反応した。

10年債は議事録を受けてもみ合う展開となった。メンバー数人 は、成長の勢いが失われたり、景気見通しへのリスクが増大した場 合には、回復への軌道を維持するため追加的な行動が正当化され得 るとの認識を示した。議事録公表前は、景気の先行きに対する楽観 的な見方から安全資産としての需要が後退し、米国債相場は下げて いた。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビ ッド・コード氏(ニューヨーク在勤)は「議事録から判断すると、 多少の見直しが進んでいる可能性が高い」とし、「景気が腰折れし た場合に何らかの行動を起こすという意思がFOMCに幾らかある ことを示唆している」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク 時間午後2時28分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の1.76%。同年債(表面利率

1.75%、2022年5月償還)価格は3/32上げて99 30/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は4営業日続落。ギリシャがユーロ圏 離脱を余儀なくされるとの懸念からドルが上昇したことで、代替投 資先としての金の需要が減退した。金は弱気相場入りの瀬戸際にあ る。

主要6通貨に対するドル指数は13日連続で上昇し、4カ月ぶ りの高値となった。ギリシャが連立政権の樹立に失敗したことが背 景にある。

TDセキュリティーズのバイスプレジデント、スティーブ・ス カカロシ氏はリポートで「市場はもはやギリシャが離脱するかどう かではなく、それがいつになるのかを織り込み始めている」と記述 した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物6月限は前日比1.3%安の1オンス=1536.60ドルで終了。昨 年8月22日に付けた終値ベースでの高値1891.90ドルからは 19%の下落となった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は4営業日続落。約6カ月ぶりの安 値となった。米国の在庫増加を嫌気したほか、ギリシャの組閣協議 が決裂し欧州の債務危機が深刻化するとの懸念が強まったことも響 いた。

米エネルギー省の統計によると、先週の原油在庫は213万バレ ル増加の3億8160万バレルと、1990年以来の高水準となった。 ギリシャは来月に再選挙を実施する見通しだ。米政府が主要8カ国 (G8)に戦略石油備蓄の放出準備を要請している、と共同通信が 報じたことも原油の売りにつながった。

BNPパリバ・プライム・ブローカレッジ(ニューヨーク)の ディレクター、トム・ベンツ氏は「まだ不透明感は晴れていない」 と指摘。「欧州が引き続き焦点となっている。すべての市場動向は 欧州情勢がどうなるのかにかかっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物6月限は前 日比1.17ドル(1.24%)安の1バレル=92.81ドルで終了。終 値としては昨年11月2日以来の安値となった。2月24日に付け た終値ベースの年初来高値109.77ドルからは15%値下がりして いる。

ニューヨーク・ニューズルーム   1-212- 617-3007

参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Tsuneo Yamahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE