英中銀は難しい選択迫られる、ユーロ圏の「嵐」が脅威-総裁

イングランド銀行(英中央銀行)の キング総裁は16日、英国はユーロ圏の「嵐」がもたらす脅威に見舞われ ており、当局者は難しい判断を迫られているとの見解を示した。英中銀 は同日発表した四半期物価報告で景気見通しを引き下げ、短期的なイン フレ予想を引き上げた。

キング総裁は四半期報告発表後の記者会見で、「金融政策委員会 (MPC)は引き続き、難しい選択を迫られるだろう」とし、欧州「大 陸からわれわれの進路に嵐が向かってくるリスクを抱えながら、荒れ狂 う波間を航海している状況だ」と述べた。

中銀は四半期報告で、インフレ率が2月時点の予測よりも長く2% を上回る水準にとどまった後、向こう2年で約1.6%になると分析。ま た、政府の財政緊縮や世界経済の成長ペース、信用状況の引き締まりに 抑えられ、英景気が短期的に「低迷」したままとなる可能性は高いとの 見方を示した。

MPCは先週、一部メンバーがインフレ警戒の口調を強めたことも あり、景気刺激のための資産買い取り措置をいったん休止した。キング 総裁はこの日、資産購入策は拡大と縮小どちらの可能性もあると発言。 インフレリスクは「おおむね均衡している」と言明した。

ユーロ圏では、ギリシャが6日の総選挙後に連立政権を樹立できず 再選挙の運びとなったことから、同国が救済を受ける上で合意した歳出 削減の約束を破るとの懸念が再燃している。

キング総裁は「こうした影響をまったく受けないという幻想を持つ 人はいないと思う」と述べ、「英国の銀行システムはユーロ圏にさらさ れている。影響が及ぶのは明らかだ」と論じた。

英中銀は、ユーロ圏で「無秩序な決定がなされる可能性への懸念が 資産価格や銀行の調達コスト、信頼感に悪影響を及ぼしている」と指 摘。「MPCはこうした極端な状況が実際に起こらなくても、それが現 実化する可能性によって英経済活動が引き続き当面抑えられる公算は大 きいと判断している」と説明した。

四半期報告によると、国内総生産(GDP)成長率は向こう2年で 年率換算2.6%前後になると見込まれている。これらの予測は扇形チャ ートで示されており、各部分の基点となるデータは来週公表される。

原題:King Says BOE Faces Hard Choice With Growing Euro Region Risks(抜粋)

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