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5月15日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ユーロ下落、対ドルで4カ月ぶり安値-ギリシャ情勢で

15日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで続落、ほぼ 4カ月ぶりの安値をつけた。ギリシャが政権樹立に失敗し、同国がユー ロ圏から離脱するとの懸念が高まったため、安全性を求める買いがドル に入った。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は12日連続上昇。1973年の同指数開始以来で最長の連続上昇とな っている。スウェーデン・クローナなど高利回り通貨は上げる場面もあ ったが、下げに転じた。ドルは主要通貨の大半に対して値上がりした。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリス ト、オマー・エシナー氏(ワシントン在勤)は「ユーロは一段と売り圧 力にさらされている。ギリシャでの再選挙はほぼ確実だろう」と述べ、 「ユーロ圏内の他の主要国にも影響が飛び火するかどうかがリスクだ」 と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.7%下げて1 ユーロ=1.2729ドル。一時は1月17日以来の安値となる1.2722ドルをつ けた。ユーロは対円で0.3%安の1ユーロ=102円07銭。2月16日以来安 値となる102円05銭まで下げる場面もあった。ドルは対円で0.4%高の1 ドル=80円18銭。

スウェーデン・クローナは対ドルで12日続落。ブルームバーグが記 録を取り始めた1971年以降で最も長い連続安となった。

英ポンドはユーロに対して2008年11月以来の高値に上昇。ユーロに 代わる通貨を模索する動きから買いが入った。

ドル指数は0.8%上昇して81.251だった。同指数は4月27日の下げ を最後に上昇が続いている。

ギリシャ動向

今月6日のギリシャ総選挙後の政権樹立に向けたパプリアス大統領 の仲介は15日不調に終わった。大統領は再選挙までの暫定内閣を発足さ せるため、16日に会議を開く。

再選挙は前回の選挙後に続いている政治的な空白を長引かせるだけ でなく、2400億ユーロのギリシャ救済の条件である歳出削減の約束を撤 回するのではないかとの懸念を再び強めている。

ギリシャ紙が主催した世論調査によると、救済反対派の急進左派連 合(SYRIZA)が議席を増やし第1党となる可能性を示唆してい る。

「約束は無効に」

ウエストパックのシニア為替ストラテジスト、リチャード・フラヌ ロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「SYRIZAのツィプラス党首が 選挙に勝ち、公約を守るのであれば、それは救済策に対するギリシャの 約束が無効になることを意味する」と述べ、「6月か7月に悪い結果が 出そうな雰囲気だ」と続けた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した1-3月の 域内総生産(GDP、速報値)は前期比変わらず。ブルームバーグがま とめたエコノミストの調査では中央値で0.2%減が見込まれていた。こ の統計に反応して、ユーロは一時上昇する場面もあった。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは過去6カ月間で4%下落。ドルは2.1%上昇。円 は2.3%の下落となっている。

原題:Euro Falls to 4-Month Low as Greece Turmoil Spurs Safety Demand(抜粋)

◎米国株:3日続落、ダウ平均4カ月ぶり安値-ギリシャ懸念が重荷

米株式相場は3営業日続落。ダウ工業株30種平均は約4カ月ぶり安 値に下げた。予想を上回る経済統計が発表されたものの、ギリシャの政 権発足難航が引き続き相場の重荷となった。

ドル・インデックスが過去最長の上昇局面となる中、天然資源の投 資妙味が減退し資源関連株は大幅に値を下げた。化粧品の訪問販売最大 手、エイボン・プロダクツは11%急落。コティが107億ドルでの買収提 案を撤回したことが響いた。住宅関連用品小売りで最大手のホーム・デ ポは下落。売上高の伸びが鈍化するとの同社見通しが嫌気された。住宅 建設のレナーとD.R.ホートンは上昇。米住宅建設業者の景況感を示 す指数が2007年以来の高水準に上げたことが手掛かり。

S&P500種株価指数は前日比0.6%下げて1330.66。過去3営業日 の下げは2%に拡大した。ダウ工業株30種平均は63.35ドル(0.5%)安 の12632ドルと、1月19日以来の安値に下げた。米国の証券取引所全体 での売買高は約73億株と、3カ月平均を9%上回った。

INGインベストメント・マネジメントで資産配分責任者を務める ポール・ゼムスキー氏は、「欧州情勢に対する不安だ」と指摘。「ギリ シャにとってユーロ圏離脱は悲惨なものとなるのは明らかで、国内経済 には高くつく。それでもその可能性が残る道を歩んでいるようだ。米国 の経済統計は堅調なものも見られたが、投資家は株式保有に二の足を踏 んでいる。非常に苛立たしい状況だ」と述べた。

ギリシャのユーロ圏離脱懸念を背景に米国株は3営業日続落。ユー ロは4カ月ぶり安値を付けた。今月6日の総選挙で政権発足に至らず、 連立政権樹立へ向けた交渉が続いていたが、パプリアス大統領による調 整も不調に終わり、ギリシャの再選挙実施が決定した。ニューヨーク連 銀管轄地区の製造業活動が5月に予想を上回る拡大となったことが市場 で好感されたにもかかわらず、ギリシャの行き詰まりが不安材料となり 株への投資意欲は抑えられたままだ。

安全資産

投資家が安全資産を求める動きが強まり、主要6通貨に対するド ル・インデックスが押し上げられた。同指数は12日連続で上昇してい る。資金をドルに逃避させる動きが強まったことを背景に、S&P500 種のエネルギーおよび資源関連の株価は大幅に低下した。銅生産大手フ リーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドは4.8%安。ア ルミ生産のアルコアは2.4%下落した。

世界最大の債券ファンドを運用する米パシフィック・インベストメ ント・マネジメント(PIMCO)のモハメド・エラリアン最高経営責 任者(CEO)は、ユーロ通貨圏が現体制を維持できないとみてい る。17カ国で構成されるユーロ圏がフランスとドイツ、イタリア、スペ インを軸に現在よりも小規模な通貨圏に縮小、はるかに強固な協調関係 と財政基盤に支えられるというのが最も可能性の高い展開だと予想し た。

エラリアンCEOは同社の中期経済予測をまとめたリポートで、 「向こう3-5年は欧州にとって現状維持という選択肢はない」と指摘 した。

エイボン急落

エイボンは11%安と、S&P500種の構成銘柄で最も下げが大き い。コティは前週、エイボンへの買収提示額を1株当たり24.75ドルに 引き上げ、14日までの返答を求めていた。

ホーム・デポは2.4%下落。S&Pの住宅建設株指数は2.2%上昇。 住宅建設の見通し改善が示唆されたことが背景。レナーは2.8%高。 D.R.ホートンは2.5%高で引けた。

JPモルガン・チェースは1.3%高。ジェイミー・ダイモン最高経 営責任者(CEO)が株主総会で、同行の20億ドルのトレーディング損 失について配当に影響を及ぼす理由はないと発言したことが好感され た。

グルーポンは3.7%高で取引を終えた。この日は一時27%高まで上 昇していた。

原題:Dow Falls to Four-Month Low as Greece Overshadows Economic Data(抜粋)

◎米国債:10年債利回り、7カ月ぶり低水準付近-ギリシャの協議決裂

米国債市場では10年債利回りが7カ月ぶり低水準付近で推移した。 ギリシャで政権樹立に向けた協議が不調に終わり、安全資産としての米 国債需要が高まった。

この日の米財務省の発表によると、3月の対米証券投資は買越額が 前月から拡大した。欧州債務危機を背景に、安全資産を求める動きが続 いた。欧州ではユーロ圏経済がリセッション(景気後退)を回避したほ か、ドイツの経済成長率が市場予想を上回った。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャで政権が誕生しな いと分かると、質への逃避の動きが広がった」とし、「欧州情勢は市場 に大きな打撃を与えている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)未満上昇の1.77%。同年債(表面利率1.75%、2022年5月 償還)価格は1/32下落し99 26/32。

利回りは一時1.81%まで上昇したほか、1.76%に下げる場面もあっ た。1.76%は、昨年10月4日以来の低水準。

欧州情勢

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「市場は欧州での次の動きを、気 をもみながら待っているところだ」とし、「米国債の上昇局面が終わっ たとは考えていない」と付け加えた。

JPモルガン・チェースがまとめた週間調査によると、米国債の投 資家は相場の上昇を見込んだポジションを約2カ月ぶりの高水準に増や している。

同調査によれば、前日までの1週間に「ネットロング(買い越 し)」は11%と、前週のゼロ%から11ポイント増加し、3月5日以来の 高水準。「ロング(買い持ち)」は9ポイント増えて26%。一方で「シ ョート(売り持ち)」は15%と、前週の17%から減少した。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は70.3と、4月25日以 来の高水準となった。

海外需要

米財務省によると、海外投資家の米国債保有額は9カ月連続で増加 し、5兆1200億ドル。

同省が15日発表した3月の対米証券投資統計によると、中国の保有 額は前月から147億ドル増加の1兆1700億ドルとなった。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)がこの日発表した1- 3月の域内総生産(GDP、速報値)は前期比変わらず。ブルームバー グがまとめたエコノミスト調査の中央値では0.2%減が見込まれてい た。また同日発表されたドイツの第1四半期GDPは前期比0.5%増 と、エコノミスト調査の予想中央値(0.1%増)を上回った。

原題:Treasury 10-Year Yield at 7-Month Low on Greek Accord Failure(抜粋)

◎NY金:続落、19週間ぶり安値-ギリシャ再選挙決定でドルが上昇

ニューヨーク金先物相場は続落。19週間ぶりの安値となった。ギリ シャの連立協議が物別れに終わり、全ギリシャ社会主義運動 (PASOK)のベニゼロス党首が再選挙の実施を明らかにした。これ を受けてドルが上昇したため、金に売りが出た。

再選挙が実施されることで、6日の総選挙から続いている政治空白 が長引くことになる。前日も欧州債務危機が深刻化しているとの懸念が ドル買いにつながり、金は年初来の上昇分を帳消しにしていた。月初か ら前日までにドルは主要6通貨に対して2.3%上昇、金は6.2%下げてい る。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のマーケット アナリスト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、「ギリシ ャ政局の行き詰まりで、現金を選好する動きが広がっている」と指摘。 「ドルの上昇は引き続き金にはマイナスになる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比0.2%安の1オンス=1557.10ドルで終了。一時は1546.80 ドルと、昨年12月30日以来の安値を付けた。

原題:Gold Retreats to 19-Week Low as Greece Fails to Form Government(抜粋)

◎NY原油:続落、5カ月ぶり安値-ギリシャが再選挙実施へ

ニューヨーク原油先物相場は続落。5カ月ぶり安値付近となった。 ギリシャの政権樹立協議の決裂で再選挙の実施が決まり、ユーロが下落 したことが背景。

全ギリシャ社会主義運動(PASOK)のベニゼロス党首は、同国 の再選挙実施を発表。これを受けてユーロは対ドルで値下がりした。欧 州通貨が軟調になると、商品投資の魅力が減退する傾向がある。米エネ ルギー省が16日発表する統計では、米国の原油在庫が1990年以来の高水 準になると予想されている。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場リサーチ責任者のマイケル・ウィ トナー氏は「ギリシャや欧州全体に対する懸念から、リスク回避の動き になっている」と指摘。「あすの統計で原油在庫がまた増えると予想さ れていることも相場下落の要因になっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物6月限は前日 比80セント(0.84%)安の1バレル=93.98ドルで終了。終値としては 昨年12月19日以来の安値となった。年初からは4.9%の値下がり。

原題:Oil Declines to Five-Month Low as Greece Calls for New Election(抜粋)

◎欧州株:12月来安値に続落、ギリシャ再選挙決定で-銀行株が安い

15日の欧州株式相場は続落。ストックス欧州600指数は昨年12月以 来の安値を付けた。ギリシャでは連立政権の樹立に向けた交渉が決裂 し、新たな選挙が実施されることになった。

ストックス欧州600指数の産業別グループの中では銀行株が同指数 へのマイナス寄与度が最大だった。スイスの銀行ジュリアス・ベア・グ ループは6.1%急落し、約8カ月ぶりの大幅安となった。運用資産から の収入が今年1-4月に落ち込んだことが売り材料。

ストックス欧州600指数は前日比0.7%安の245.76で終了。3月16日 に付けた年初来高値を9.8%下回る水準で、昨年12月30日以来の最低と なった。14日に1月9日以来の安値を付けた同指数は、この日は方向感 のない取引に終始した。

カミニャック・ジェスティオンの投資委員会メンバー、ディディ ア・サンジョルジュ氏はロンドンでのプレゼンテーションで、「株は割 安のようだが、その理由は誰の目にも明らかだ」と述べ、「バリュエー ション(株価評価)は必ずしも明らかな方向性を示していない。欧州は 成長だけでなく、財政と対外面で極めて根本的な調整を要する。これは すぐ起こることではない」と続けた。

この日の西欧市場では、ノルウェーとアイスランドを除く全ての国 で主要株価指数が下落した。ギリシャのアテネ総合指数は3.6%安 と、1992年11月以来の低水準を付けた。

原題:European Stocks Retreat for Second Day as Greece Calls Election(抜粋)

◎欧州債:ドイツ債利回り過去最低付近、ギリシャ再選挙で

15日の欧州債市場では、ドイツ国債利回りが過去最低まで4ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)未満となった。ギリシャで6 日の総選挙後の政権樹立に向けた大統領の仲介が不調に終わり、新た に選挙を実施する運びとなったためだ。

ドイツ国債は一時、下落した。この日発表された1-3月(第1 四半期)の独国内総生産(GDP)統計で、成長率がエコノミスト予 想を上回ったことが背景。ユーロ圏が同四半期にリセッション(景気 後退)入りを回避したことも同日公表された。イタリア国債は軟調で、 10年債利回りは3カ月ぶり高水準に達した。同国の銀行26行の信用 格付けを米ムーディーズ・インベスターズ・サービスが引き下げたこ とが売り材料。ギリシャ国債は11営業日続落。

ロイズ・バンキング・グループの債券ストラテジスト、エリッ ク・ワンド氏(ロンドン在勤)は「市場には不透明感が残された。こ れでドイツ国債の需要は支えられるだろう。リスクがさらに5-6週 間は続くことから、中核国の資産を積極的に売らない別の理由ができ た」と続けた。

ロンドン時間午後5時7分現在、ドイツ10年債利回りは

1.47%で、前日からほぼ変わらず。一時は4bp上昇し1.50%に達 した。14日には1.434%まで下げ、ブルームバーグが1989年にデ ータ集計を開始して以来の最低を記録。同国債(表面利率1.75%、 2022年7月償還)価格はこの日、102.615となった。

ギリシャ国債の2023年2月償還債(表面利率2%)の利回りは 182bp上げ29.401%。価格は額面の14.27%に下落した。

イタリア2年債利回りは前日比21bp上昇の3.51%と、3日以 来の高水準となった。10年債利回りは17bp上げ5.87%。これは 2月16日以来の最高。5年債利回りは22bp上げて5.01%と、1 月31日以来で初めて5%を突破した。

英国債

英国債相場は3営業日ぶりに下落。10年債利回りは前日比2b p上昇の1.90%。前日には過去最低となる1.86%まで下げた。同 国債(表面利率4%、2022年3月償還)価格はこの日、0.175下げ

118.765。

ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFAS) がまとめた指数によると、英国債の年初来リターンはプラス0.4%。 これに対し米国債はプラス1.1%、ドイツ国債はプラス2.7%となっ ている。

原題:German Bund Yields Approach Record Low on Greek Election Call(抜粋) Pound Reaches 3 1/2-Year High Versus Euro on Greek Election Call(抜粋)

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