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米国債:10年債利回り、7カ月ぶり低水準付近

米国債市場では10年債利回りが7カ 月ぶり低水準付近で推移した。ギリシャで政権樹立に向けた協議が不調 に終わり、安全資産としての米国債需要が高まった。

この日の米財務省の発表によると、3月の対米証券投資は買越額が 前月から拡大した。欧州債務危機を背景に、安全資産を求める動きが続 いた。欧州ではユーロ圏経済がリセッション(景気後退)を回避したほ か、ドイツの経済成長率が市場予想を上回った。

キャンター・フィッツジェラルドの金利ストラテジスト、ジャステ ィン・レデラー氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャで政権が誕生しな いと分かると、質への逃避の動きが広がった」とし、「欧州情勢は市場 に大きな打撃を与えている」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)未満上昇の1.77%。同年債(表面利率1.75%、2022年5月 償還)価格は1/32下落し99 26/32。

利回りは一時1.81%まで上昇したほか、1.76%に下げる場面もあっ た。1.76%は、昨年10月4日以来の低水準。

欧州情勢

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、レ イ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「市場は欧州での次の動きを、気 をもみながら待っているところだ」とし、「米国債の上昇局面が終わっ たとは考えていない」と付け加えた。

JPモルガン・チェースがまとめた週間調査によると、米国債の投 資家は相場の上昇を見込んだポジションを約2カ月ぶりの高水準に増や している。

同調査によれば、前日までの1週間に「ネットロング(買い越 し)」は11%と、前週のゼロ%から11ポイント増加し、3月5日以来の 高水準。「ロング(買い持ち)」は9ポイント増えて26%。一方で「シ ョート(売り持ち)」は15%と、前週の17%から減少した。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は70.3と、4月25日以 来の高水準となった。

海外需要

米財務省によると、海外投資家の米国債保有額は9カ月連続で増加 し、5兆1200億ドル。

同省が15日発表した3月の対米証券投資統計によると、中国の保有 額は前月から147億ドル増加の1兆1700億ドルとなった。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)がこの日発表した1- 3月の域内総生産(GDP、速報値)は前期比変わらず。ブルームバー グがまとめたエコノミスト調査の中央値では0.2%減が見込まれてい た。また同日発表されたドイツの第1四半期GDPは前期比0.5%増 と、エコノミスト調査の予想中央値(0.1%増)を上回った。

原題:Treasury 10-Year Yield at 7-Month Low on Greek Accord Failure(抜粋)

--取材協力:Susanne Walker.

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