NY外為:ユーロ4カ月ぶり安値、ギリシャ政局混迷が深刻化

14日のニューヨーク外為市場ではユ ーロが対ドルでほぼ4カ月ぶりの安値に下落。ギリシャの政権樹立が難 航していることから、欧州当局者はギリシャが初のユーロ離脱国となる 可能性を視野に対応を検討し始めている。

ユーロは対円で続落。米格付け会社ムーディーズ・インベスター ズ・サービスはイタリアの銀行26行の格下げを発表した。主要6通貨に 対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は、11日連 続で上昇。英ポンドは対ユーロで2008年以来の高値をつけた。投資家が 安全性を求めているのが背景だ。

一方オーストラリア・ドルは対米ドルで下落。今年に入って初めて パリティー(等価)を割り込んだ。世界的な株価や商品の値下がりが影 響した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのグローバル為替戦略責任者、マ ーク・チャンドラー氏は「問題は現在の欧州には火種が多く存在してい ることであり、ギリシャはその一つにすぎない」と述べ、「ギリシャ国 民はユーロ圏にとどまることを望んでいるが、政府は救済条件の再交渉 を望んでいる」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.7%安の1ユ ーロ=1.2823ドル。一時は1.2821ドルと、1月18日以来の安値まで下げ た。ユーロは対円では0.8%下げて1ユーロ=102円39銭。一時は2月16 日以来の安値となる102円23銭を付けた。円は対ドルで0.1%上げて1ド ル=79円85銭。

イタリアの銀行

ムーディーズが格下げしたイタリア銀にはウニクレディとやインテ ーザ・サンパオロが含まれる。

この日のドル指数は0.5%上昇して80.693だった。

ギリシャ救済に反対する急進左翼連合(SYRIZA)は声明を発 表し、ツィプラス党首はパプリアス大統領が14日呼び掛けた党首会談に 参加しないとことを明らかにした。6日の総選挙の結果を受けて、同国 の政局は混迷。SYRIZAは先週、挙国一致内閣への参加を拒否し た。連立政権が成立しない限りギリシャは来月の早い時期にも再選挙を 実施する公算が高まっている。

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクター、ボ リス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は、「政権樹立の難航は 選挙をめぐる状況を再び不確定な状況へと追い込み、6月半ばには2度 目の選挙を実施する可能性を示唆している」と述べ、「政治的な解決策 を見いだす前に財政危機に直面する恐れがある。こうしたすべてがユー ロを押し下げている」と続けた。

ユーログループ

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセン ブルク首相兼国庫相)は14日、ギリシャのユーロ圏離脱は同日のユーロ 圏財務相会合で議論されなかったと述べた。

3月のユーロ圏鉱工業生産の減少もこの日のユーロの売り材料とな った。

英ポンドは主要16通貨すべてに対して上昇。投資家はユーロに代わ る代替通貨を模索し、ポンドに買いを入れたのが背景。ポンドは対ユー ロで0.9%高の1ユーロ=79.69ペンス。一時は0.9%高の79.63ペンス と、2008年11月以来の高値となった。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨指数に よると、ユーロは過去6カ月間で4%下落。ドルは2%上昇。円は2% の下落となっている。

オーストラリア・ドルは対米ドルで0.6%下落して、1豪ドル =99.58米セント。等価水準を割り込んだのは昨年12月20日以来で初め て。

原題:Euro Weakens to 4-Month Low on Political Turmoil; Pound Climbs(抜粋)

--取材協力:Chris Fournier、Anchalee Worrachate.

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