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ギリシャ離脱の可能性検討し始めたユーロ圏、14日財務相会合

ギリシャのユーロ圏離脱の可能性が 欧州債務危機の協議で焦点として浮上してきた。アテネで新政権樹立協 議が難航する中、ユーロ圏当局者はギリシャ離脱による影響を検討し始 めている。

ギリシャでは先週の総選挙で明確な政党支持の結論が出ず、挙国一 致内閣に向けた協議では救済合意に反対する急進左派連合 (SYRIZA)が参加要請を拒否したことから、パプリアス大統領が 仲介する一連の会合が14日も継続されるが、再選挙の方向に一段と近づ いており、かつてタブー視されてきたユーロ圏離脱の可能性が現実味を 帯びつつある。

欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバー、アイルランド中銀の ホノハン総裁は12日にエストニアの首都タリンで、ギリシャのユーロ圏 離脱について「必ずしも致命的ではないが、魅力的ではない」と述べ、 「技術的」には可能だが、ユーロ圏にダメージを及ぼすとの見解を示し た。ドイツのショイブレ財務相は南ドイツ新聞とのインタビューで、ギ リシャに緊縮策の堅持を求めるユーロ圏加盟国は同国に残留を強制する ことはできないとの認識をあらためて示した。

フランスのオランド新大統領と歳出削減を支持するメルケル独首相 との15日の会談では、経済成長と緊縮策をめぐる議論が焦点となる。14 日のユーロ圏財務相会合は、ギリシャ向け国際支援を議論する見込み で、4回目の銀行健全化の試みを先週打ち出したスペイン情勢も議題に 上るとみられる。ユーロ圏財務相会合はブリュッセルで現地時間午後5 時(日本時間16日午前零時)に開かれる。

ユーロ安

ユーロは先週、1月以来初めて1ユーロ=1.30ドルを割り込んだ。 域内の高債務国の国債利回りは上昇し、スペインの10年債利回りは27ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い6.01%を付けた。

パプリアス大統領が各党に挙国一致内閣の樹立に向けて説得を始め た中、救済合意に反対する急進左派連合(SYRIZA)のツィプラス 党首は13日の声明で「急進左派連合がギリシャ国民を裏切ることはな い」と言明した。連立工作の不調を受け、ギリシャが国際支援の条件で ある歳出削減公約を撤回し、ユーロ離脱へと進む前触れになるとの懸念 が広がっている。

欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会のアルタファイ報道官 は13日の電話インタビューで、ギリシャに対する国際支援条件の緩和を 検討していないと述べ、同国紙リアルニュースの報道を否定した。

スウェーデン中央銀行のヤンソン副総裁は11日のインタビューで、 欧州の中央銀行当局者がギリシャのユーロ圏離脱の可能性とその影響へ の対処方法について議論し始めたことを明らかにした。

欧州委のレーン委員(経済・通貨担当)もタリンで、欧州はギリシ ャ離脱の可能性に対し「非常に準備不足だった」2年前よりも「確かに 抵抗力が高まっている」と指摘。「ギリシャがユーロ圏にとどまり、公 約を順守する方法を見つけることは可能だとなお確信している」と語っ た上で、「ギリシャがユーロから離脱することは、欧州というよりもギ リシャと同国民、特にあまり裕福ではない同国民にとってずっと悪い結 果となるだろう。欧州も苦しむがギリシャはもっと苦しむ」と述べた。

ドイツ誌シュピーゲル(5月13日号)は「さようならアクロポリ ス、ギリシャがユーロ圏を去らなければならない理由」と題した記事 で、ギリシャがユーロ圏を離脱した後もEUは同国に融資を提供し得る と報じた。

原題:Euro Officials Begin to Weigh Greek Exit From Common Currency(抜粋)

--取材協力:Maria Petrakis、Natalie Weeks、Marcus Bensasson、Ott Ummelas、Kim McLaughlin、James G. Neuger、Aoife White、Francis Harris.

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