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西日本全体に節電目標、電力不足の解消で-国富流出3兆円兆

政府の第三者による需給検証委員 会は12日、今夏の電力不足を解消するため、西日本の電力会社6社 の管内で節電目標を定めるべきとの結論を盛り込んだ報告書案をまと めた。

国家戦略室のウェブサイト上に掲載された報告書案によると、 2010年並みの猛暑となった場合、関西電力(予備率マイナス14.9%) や九州電力(マイナス2.2%)、北海道電力(マイナス1.9%)管内 で供給不足が発生する見通し。

「特に関西電力への融通余力を極力確保する必要がある」ことか ら、同委員会はこれら3社のほか、中部電力、北陸電力、中国電力、 四国電力も含めた西日本全体の節電目標を早急に取りまとめるべきと 結論づけた。

さらに、電力の融通を増やすことで夜間などにポンプで汲み上げ た水を落として発電する「揚水発電」に必要な電力が確保でき、結果 として一層の需給改善効果が期待できるという。

特に、厳しい需給ひっ迫が予測されている関西電力の揚水発電所 では、ポンプの性能の影響で夜間にダムを満水にできない場合がある と指摘。朝の時間帯の節電や他社からの電力融通を増やすことで、揚 水発電量の向上が可能になるという。

この報告書案では、ピーク時の電力需給のギャップが解消された としても、今後火力発電が増大することで液化天然ガス(LNG)や 原油など燃料の調達コストがかさみ、国富の流出が続く懸念について も言及。すでに2011年度には約2兆3000億円が流出し、12年度に は3兆4000億円、国民1人あたりでは約2万4000円に相当すると の試算も盛り込んだ。

コスト増は電気料金の値上げにつながることから、政府は合理的 な化石燃料の調達方法の対応を進めるとともに、発電にかかったコス トの安易な価格転嫁を抑制すべきだと訴えた。

政府はエネルギー環境会議の下に電力需給検証委員会を設置して、 第三者の立場から夏の電力需給を検証していた。委員会での決定を踏 まえて、今夏の需給対策を決定することを予定している。

野田佳彦首相は11日の内閣記者会とのインタビューで「最終的 な需給ギャップがどれぐらいあるのかを踏まえて検証が固まった後に 具体的な需給計画、どれぐらい節電が必要かの議論を早急にしていか ないといけない」と語った。

-- Editor: Hitoshi Sugimoto, Keiichi Yamamura

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