ユーロ圏:今年マイナス成長へ、ギリシャが最悪-欧州委

欧州連合(EU)の行政執行機関、 欧州委員会は11日発表した経済見通しで、17カ国から成るユーロ圏経済 が今年0.3%のマイナス成長となるとの2月時点の予想を据え置いた。 見通しへのリスクは「下方向に傾いている」との認識も示した。

欧州委によると、ギリシャの成長率は今年マイナス4.7%と域内で 最大の落ち込みとなる見込み。スペインとイタリアもそれぞれ1.8% と1.4%のマイナス成長となり、ポルトガル経済は3.3%縮小すると予想 されている。2013年のユーロ圏は1%のプラス成長に回復する見通し。

欧州ではギリシャとフランスの選挙結果が市民の反緊縮感情を鮮明 にし、市場の混乱が再燃している。

欧州委は報告で「見通しには引き続き高水準の不確実性がある」と した上で、「最大の下振れリスクは依然、ユーロ圏ソブリン債危機の悪 化だ。信頼感への負の衝撃により金融市場の混乱が再燃すれば、実体経 済に波及し、脆弱な銀行と弱い国家との間の負の連鎖を強めるだろう」 と分析した。

27カ国加盟のEU全体では今年がゼロ成長、13年がプラス1.3%と 予想されている。

ユーロ圏の昨年10-12月(第4四半期)は0.3%のマイナス成長、 今年3月の失業率は10.9%と15年で最悪だった。

欧州委はまた、今年のユーロ圏インフレ率を2.4%と予想した。欧 州中央銀行(ECB)は域内インフレ率を2%弱とすることを政策の目 安としている。

予想されるギリシャの今年の縮小率は、11年実績のマイナス6.9% からは改善となる。ポルトガルは2年連続のマイナス成長が見込まれ る。一方、アイルランドは、今年プラス0.5%の見通し。

住宅バブル破裂の後遺症が続いているスペインは、来年も0.3%の マイナス成長が予想されている。来年に経済縮小が見込まれるユーロ参 加国はスペインのみ。

一方、ユーロ圏経済をけん引するドイツは今年0.7%、来年1.7%の 景気拡大となる見通し。フランスは今年が0.5%、来年が1.3%のプラス 成長と予想されている。

原題:European Economy May Shrink in 2012 With Risks on ‘Downside’(抜粋)

--取材協力:Kristian Siedenburg.

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