パナソニック:今期純損益500億円黒字へ―最大の赤字から復調

パナソニックは今期(2013年3月 期)連結純損益が500億円の黒字になるとの予想を示した。テレビや半 導体事業の構造改革断行で前期に過去最大の赤字を出したことに伴う採 算改善や白物家電の強化などで、復調を目指す。

11日発表の純利益予想500億円は、ブルームバーグ・データによ るアナリスト18人の事前予想平均1059億円の半分弱。前期の赤字額は 7722億円と、日立製作所が09年3月期に出した日本の製造業最大の 7873億円に匹敵している。

営業利益予想は前期比6倍弱の2600億円と、市場予想2410億円 を上回った。想定レートは1ドル=78円、1ユーロ=103円で、売上高 予想は同3.2%増の8兆1000億円。前期に1090億円減らした設備投資 は同5.2%増の3100億円を計画。

吉本哲也・経理グループマネージャーは東証での会見で、前期に 7671億円に達した構造改革費用を今期、400億円に抑制する計画と説 明。バークレイズ・キャピタル証券の藤森裕司アナリストは急減ぶりを 捉え「人員の配置替えなどで費用を積む必要があるのではないか」と指 摘、改革が遅れることへの懸念を示した。

パナソニックは中期計画で今期に営業利益率5%以上の目標を掲げ てきたが、現行予想では同比率は3.2%。大坪文雄社長は大阪市内での 会見で前期は「結果として過去最大の赤字になってしまったが、環境革 新企業への基盤は構築できた」と強調した。同氏は6月に津賀一宏専務 に社長職をバトンタッチする。会見のもようは東京に中継された。

TV赤字は継続

吉本氏によると半導体事業は従来目標通り、黒字化できる見込み。 しかし、テレビ事業は第4四半期(13年1-3月期)に営業黒字に浮 上するものの、通期1年間では5年連続の赤字を避けられない見通し。 今期のテレビ販売台数は1550万台と、同12%減。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、 パナソニックがテレビ事業で大きな投資もせずに収益の確保を図ろうと していると分析している。

今期のテレビ販売については、縮小均衡策に転じたソニーも1750 万台と同11%減の水準に設定。同事業の売上高は前期比1000億円減っ て7400億円となるとしている。

--取材協力 藤村奈央子  Editors: 駅義則,小坂紀彦

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