ソニー:今期純利益予想300億円、市場予想の半分-最悪赤字から

ソニーは今期(2013年3月期)連 結純損益が300億円の黒字になるとの予想を示した。テレビ事業のリス トラなどによる利益体質改善で5年ぶりの黒字転換を目指すが、市場予 想の約半分だ。

ブルームバーグ・データによるアナリスト18人の事前予想平均は 614億円。前期の純損益は過去最大4567億円の赤字で、3月末の自己 資本比率は15.3%と、前年同期比で4.4ポイント低下した。売上高予想 は前期比14%増の7兆4000億円。

前期で673億円の赤字だった営業損益が1800億円の黒字に転換す るとの予想は、4月発表時と同じ。1ドル=80円、1ユーロ=105円の 為替想定や、今期に1万人の人員削減を行うことに伴う構造改革費見込 み額750億円も変更しなかった。

富国生命投資顧問の桜井祐記社長は、自己資本低下が「懸念要因で はあるが、仮に事業売却や増資で資金を調達したとしても、投資のため の革新的なビジョンが示されていない」と評し、ソニーは事業の方向性 を明確にする必要があると強調した。

いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、ソニーにとって考えうる 最大の買い材料はテレビ事業撤退ではあるものの、「マーケットもそれ はできないと思っているだろう」と語った。

テレビ販売は1000億円減へ

縮小均衡策への転換を通じて来期に10年ぶりの黒字転換を目指す テレビ事業では、今期販売計画を1750万台と、前期実績の1960万台 を下回る水準に設定した。

加藤優最高財務責任者 (CFO)は決算会見で、同事業売り上げ が前期比1000億円減の7400億円となる一方で、営業赤字は800億円 に縮小するとの予測を示した。前期の赤字は、韓国サムスン電子とのパ ネル合弁解消損を含めると2080億円だった。台数ベースでは今期、新 興国での売り上げが7割を占めるとしている。

ゲームでは携帯機の販売を680万台から1600万台に増やすとした が、前期実績は昨年12月発売の新機種「プレイステーション ヴィータ (PS V ita)」を含んでいない。広報担当の福岡智氏によると、 据え置き機「PS3」販売計画は1300万台と、前期の1390万台から 減少を見込んでいる。

一方、普及が進んでいるスマートフォン(多機能携帯電話)販売計 画は、前期比48%増の3330万台。

--取材協力 安真理子、Norie Kuboyama

Editors: 駅義則,崎濱秀磨,杉本等

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