5月9日の米国マーケットサマリー:ダウ6日続落、ギリシャ懸念で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.2942   1.3005
ドル/円             79.63    79.87
ユーロ/円          103.06   103.88


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     12,835.21    -96.88     -.7%
S&P500種         1,354.58     -9.14     -.7%
ナスダック総合指数  2,934.71    -11.56     -.4%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .26%        +.00
米国債10年物     1.83%       -.01
米国債30年物     3.03%       .00


商品 (中心限月)             終値   前営業日比  変化率
COMEX金(ドル/オンス)  1,594.20  -10.30  -.64%
原油先物   (ドル/バレル)    96.49    -.52  -.54%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対して8日続 落。2008年9月以降で最長の下落局面となった。ギリシャで連立 政権の樹立が難航し、同国がユーロ圏を離脱するとの懸念が強まっ ている。

ユーロ圏の救済基金がギリシャへの次回融資の支払いを実施す るとの関係者の発言が伝わると、ユーロは下げ渋った。スペイン10 年債利回りが再び6%台に上昇したことを手掛かりに、ユーロは売 りが先行した。一方、ドルと円は主要取引通貨の大半に対して上昇。 逃避先資産として買いを集めた。原油先物価格が6日続落し、カナ ダ・ドルは3カ月ぶり安値に沈んだ。

ゲイン・キャピタル・グループのシニア為替ストラテジスト、 エリック・ビロリア氏(ニューヨーク在勤)は、「ギリシャをめぐ る不透明感から、この日はユーロが軟調に推移している」とし、 「欧州高官の間で、ギリシャはユーロ圏にとどまるかどうか決断す べきだとの論調が増えてきた」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時32分現在、ユーロはドルに対して 前日比0.3%安の1ユーロ=1.2962ドル。一時1.2912ドルと、 1月23日以来の安値に下げた。円に対しては0.6%安の1ユーロ =103円29銭。一時、102円76銭と2月16日以来の安値を付 けた。円は対ドルで0.3%高の1ドル=79円66銭。

◎米国株式市場

米株式市場ではダウ工業株30種平均が6営業日続落と、昨年 8月以降で最長の連続安となった。ギリシャで連立政権樹立に向け た協議が行き詰まり、同国の債務危機悪化の懸念が強まっている。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.7%安の1354.58。ダウ工業株30種平均は

0.8%下げて12835.06ドル。

パイオニア・インベストメンツの運用担当者、ジョン・キャリ ー氏(ボストン在勤)は「ギリシャでは緊張状態が続いている」と し、「欧州での選挙は、救済策を見直す可能性を広げた。そうした 状況を分析するのは難しく、不透明感は常に投資家を当惑させる」 と続けた。

ギリシャの急進左派連合(SYRIZA)のツィプラス党首は、 連立政権樹立へ向けた党首間交渉をまとめることができず、パプリ アス大統領に10日、組閣の責務を返上する。ユーロ圏の暫定的な 救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)の取締役 会は、394億ユーロのギリシャ支援のうち52億ユーロを6月末ま でに支払うことを確認した。

◎米国債市場

9日の米国債市場では、午後に実施された10年債入札(規模 240億ドル)で最高落札利回りが過去最低を記録した。ギリシャで 連立政権の樹立が難航しており、比較的安全だとされる米国債の需 要が高まった。

最高落札利回りは1.855%。これまでの最低記録は1月の

1.9%だった。米国債は朝方上昇する場面もあったが、ギリシャ救 済に関する当局者の話が伝わると、上げを削った。当局者によると、 ユーロ圏の救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF) は次回分のギリシャへの支払いを実施する。米財務省は10日に30 年債の入札(規模160億ドル)を実施する。この日の30年債利回 りは入札を控えて上昇した。

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォー ド)の国債ストラテジスト、イアン・リンジェン氏は「欧州の不透 明感が根強く、国債への強気な見方が広がる中で売りを出すのは難 しい」と述べ、「市場は一段の供給に備えており、利回りレンジは 底を探る展開になりそうだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後2時33分現在、既発10年債の利回りは前日比ほぼ変わ らずの1.84%。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格 は101 14/32。利回りは1月31日以来の低水準となる1.79% をつける場面もあった。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。一時4カ月ぶりの安値となっ た。ギリシャの政局が混迷を深めるなか、逃避としてドルに買いが 入ったことから、代替投資先とされる金の需要が後退した。

ユーロは対ドルで8営業日続落。ギリシャで新政権の樹立が難 航していることで、同国がユーロ圏を離脱するとの懸念が強まって いる。商品市場は前日、世界的な株価下落を背景に今年の安値水準 に下落していた。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「資金は安全なと ころに流れる。ここのところ金への投資は安全ではない」と指摘。 「為替市場の動向が商品相場を動かす傾向にあり、今はドルが強い」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物6月限は前日比0.6%安の1オンス=1594.20ドルで終了。一 時は1578.50ドルと、1月3日以来の安値を付けた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は6営業日続落。過去2年近くで最 長の下落局面となった。米原油在庫の増加を嫌気したほか、ギリシ ャの政権樹立が難航していることで欧州経済が軟化するとの懸念が 強まった。

米エネルギー省によると、先週の在庫は365万バレル増加の3 億7950万バレルと、1990年8月以来の高水準となった。ブルー ムバーグがまとめたアナリストの予想中央値は200万バレルの増加 だった。ギリシャ情勢を背景に株式相場やユーロが下落した。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク) のエネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は「原油在庫は今年、 累積で4980万バレル増えており、これを無視することはできない」 と指摘。「原油市場をツールとして使ってきた投資家は需給ファン ダメンタルズに留意する必要がある。こうした過剰な在庫がすぐに はけることはない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物6月限は前 日比20セント(0.21%)安の1バレル=96.81ドルで終了。終 値では2月2日以来の安値となった。6営業日続落は2010年7月 以来の最長で、下落率は8.8%。

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