オリックス:ムーディーズへの格付け依頼停止検討-格下げ方針受け

米格付け会社ムーディーズが格下げ 方針を示したオリックスは、最大限の格下げが実施された場合などに、 ドル建て債発行に伴い依頼してきた格付け取得を停止する検討に入っ た。今年度は約500億円のドル建て債を発行する方針で、新たな格付け は同社の財務基盤を正しく反映していないためだと主張している。

オリックスの浦田晴之副社長兼最高財務責任者(CFO、57)が、 9日までに明らかにした。同社にはドル建てで3本、計20億5000万ド ル(約1640億円)の既発債があり、ムーディーズとスタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)から格付けを取得している。投資家の反応な どを見極めながら検討を進めているという。

ムーディーズは3月、オリックスの格付けを最大3ノッチ、投資適 格格付けとして最低のBaa3まで引き下げる方針を発表した。これは 金融危機の経験を踏まえた格付け手法の見直しに伴う措置で、オリック スを含め7社が対象となった。発表後3カ月程度で変更するかどうか最 終判断するという。S&Pは従来のA-の格付けを維持している。

オリックスの浦田副社長は、「当社の財務基盤はむしろ改善してい る。新格付けは実態を反映していない」と反発している。同社はリーマ ン危機以降、財務体質の改善に努め自己資本に対する有利子負債の倍率 (DEレシオ)は09年3月末の4.5倍から3年間で2.8倍に縮小した。

メリルリンチ日本証券の上田祐介クレジットアナリストは、「オリ ックス債は主に国内で取引され、投資家は国内格付け会社を参考にして おり影響は少ない」と分析する。国内には、格付投資情報センター(R &I)、日本格付研究所(JCR)などがある。オリックスの円建て既 発債は約1兆円に上る。

一方、SMBC日興証券の阿竹敬之チーフクレジットアナリストは 「仮に投資適格級ぎりぎりの格付けとなれば、オリックス債を売却する 動きがでるかもしれない」と指摘。その上で「本質的な信用力悪化では ないため、スプレッドが拡大した場合は投資の好機」とみている。

ムーディーズ・ジャパン広報担当の稲田達矢氏は「発行体の格付け 取り下げなどの契約内容についてはコメントできない」としている。

オリックス株価は9日午前10時14分現在、前日比200円(2.7%) 安の7030円で取引されている。

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