5月8日の米国マーケットサマリー:S&P500は1カ月ぶり安値

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替         スポット価格 前営業日
ユーロ/ドル        1.3012   1.3051
ドル/円             79.84    79.92
ユーロ/円          103.89   104.28


株                 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率
ダウ工業株30種     12,932.01    -76.52     -.6%
S&P500種         1,363.72     -5.86     -.4%
ナスダック総合指数  2,946.27    -11.49     -.4%


債券          直近利回り 前営業日比
米国債2年物      .25%       +0.00
米国債10年物     1.84%       -.03
米国債30年物     3.04%       -.02


商品 (中心限月)            終値   前営業日比   変化率
COMEX金(ドル/オンス) 1,604.50  -34.60  -2.11%
原油先物   (ドル/バレル)   97.38    -.56   -.57%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ユーロがドルに対して7営業 日続落。週末に総選挙が実施されたギリシャで組閣が難航し、同国 のユーロ圏離脱の恐れが強まっていることが背景にある。

ユーロは対ドルで2008年9月以来最長の下落局面。ドイツの メルケル首相は経済成長の底上げを図るための財政投入を否定して おり、フランス次期大統領に当選したフランソワ・オランド氏との 衝突が懸念されている。英ポンドはドルに対して下落。4月の英住 宅価格指標が低下したことを手掛かりに売られた。オーストラリ ア・ドルも値下がり。同国の貿易赤字拡大が響いた。

ウェルズ・ファーゴの為替ストラテジスト、ヴァシーリ・セレ ブリアコフ氏(ニューヨーク在勤)は「ギリシャが総選挙後の新内 閣樹立で行き詰っていることは心配だ。特に一部の政党から出てく るユーロに関する表現は気になる」と指摘。「今はまぎれもなくリ スクオフの環境となっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時3分現在、ユーロはドルに対して前 日比0.1%安の1ユーロ=1.3033ドル。前日は一時1.2955ド ルと、1月25日以来の安値を付ける場面も見られた。この日は円 に対して0.2%安の1ユーロ=104円05銭。前日は103円24 銭と2月16日以来の安値に下げる場面もあった。円はこの日、対 ドルで0.1%高の1ドル=79円82銭。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は終値ベースで約1 カ月ぶりの低水準となった。ギリシャで連立政権樹立に向けた交渉 が難航していることから、同国のユーロ離脱や欧州債務危機の深刻 化をめぐる懸念が高まった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.4%安の1363.72。一時1.6%安となったが、 取引終了前の1時間で下げを縮めた。ダウ工業株30種平均は

0.6%下落し12932.09ドル。

ヘイバーフォード・トラストのハンク・スミス最高投資責任者 (CIO)は、「相場に影響を与えているのは欧州をめぐる不透明 感だ」と指摘。「ギリシャがユーロ圏から離脱した場合、影響は広 がるだろうか。世界全体に負の影響をもたらす恐れがある。欧州は 経済成長に焦点を絞り始める必要がある」と述べた。

ギリシャでは政権樹立に向けた政党間協議が2日目に入った。 国際支援の条件破棄を求める急進左派連合(SYRIZA)のアレ クシス・ツィプラス党首はこの日、連立政権樹立の責務を委ねられ た。新民主主義党(ND)のサマラス党首は先の連立協議で合意で きなかった。

◎米国債市場

8日の米国債相場は上昇。10年債利回りは一時、3カ月ぶり低 水準に落ち込んだ。ギリシャでは不透明な政局が続いている。午後 に実施された3年債入札では1月以来の高い需要が示された。

米財務省が実施した3年債入札の結果によると、投資家の需要 を測る指標の応札倍率は3.65倍だった。ギリシャは2カ月前に第 2次救済策を獲得したものの、国内総選挙の結果では救済確保に必 要な条件を満たすための緊縮措置に反対する党への支持が多かった。 この日の米30年債利回りは一時2月以来の最低をつけた。米財務 省は9日、10年債(240億ドル)、10日に30年債(160億ド ル)の入札を実施する。

キャンター・フィッツジェラルドの金利責任者、ブライアン・ エドモンズ氏(ニューヨーク在勤)は、「リスク回避の取引になっ ている。欧州問題への懸念から米国債に買いが入った」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク 時間午後4時3分現在、既発3年債利回りは1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)下げて0.36%。同年債(表面利率

0.375%、2015年4月償還)価格は100 1/32。

10年債利回りは3bp下げて1.85%。一時は2月3日以来の 最低まで下げる場面もあった。30年債利回りは2bp下げて

3.04%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。1月以降では初めてオンス当 たり1600ドルを割り込んだ。ギリシャ総選挙で第2党となった急 進左翼連合(SYRIZA)のアレクシス・ツィプラス党首が政権 樹立の責務を委ねられたことで、緊縮財政路線が変更されるとの懸 念が強まった。

ツィプラス党首は、国際支援の条件である緊縮措置を支持して きた新民主主義党(ND)および全ギリシャ社会主義運動(PAS OK)と連立を組むことには同意しないと言明。左派連立政権が樹 立すれば銀行を国有化し、労働改革を無効とするほか、救済合意を 即時取り消すと同党首は表明した。欧州債務危機の悪化で世界経済 の成長が鈍化するとの懸念から、インフレヘッジとしての金の需要 が後退し、金は先週1.2%値下がりした。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のマーケ ットアナリスト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、 「ギリシャとフランスの両国で政権交代となり、それは救済問題が 振り出しに戻った可能性を意味するため、市場は非常に神経質にな っている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物6月限は前日比2.1%安の1オンス=1604.50ドルで終了。中 心限月としては4月4日以来の大幅下落となった。一時は

1595.50ドルと、1月4日以来の安値を付けた。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は5営業日続落。サウジアラビアの ヌアイミ石油鉱物資源相が原油価格は下げてしかるべきだとの見方 を示したほか、ギリシャとフランスの選挙結果を受けてユーロが対 ドルで下落したことが背景。

ヌアイミ石油鉱物資源相は原油価格について、「まだちょっと 高い」と述べた。ギリシャの連立政権取りまとめが難航しているこ とを背景に、ユーロは7営業日続落。フランスの大統領選挙で社会 党のフランソワ・オランド氏が勝利したことを受け、同国とドイツ の間で政策の対立が生じると警戒されたこともユーロ売りにつなが った。

RJOフューチャーズの商品ブローカー、フィル・ストライブ ル氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「サウジは原油価格が 高過ぎるとなお公言しており、恐らく増産を続けるだろう」と指摘。 「ユーロはあらゆる相場を押し下げている」と述べた。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 千葉 茂 Shigeru Chiba +1-212-617-3007 schiba4@bloomberg.net Editor: Akiko Nishimae 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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