予想下回る米雇用の伸び、景気減速の前兆ではないとの指摘も

4月の米雇用者数は6カ月ぶりの低 い伸びにとどまったが、過去2年間にわたって米国を悩ませてきたよう な景気減速の前兆とは限らないようだ。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、マリサ・ディナタ ーレ氏によると、2010年と11年の同じ時期と比べて経済の抵抗力が増し ている兆しとして、自動車販売の増加や銀行与信の改善、住宅市場の安 定などが挙げられる。

ディナターレ氏は「経済は基本的に力強さを増しているようだ」と 指摘。「企業や消費者の信頼感は改善しており、労働市場の統計は昨年 よりかなり良くなっている。一部の住宅関連統計にも改善が見られる」 と語った。

4日発表の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が11万5000人増と、 ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト85人の予想中央値 (16万人増)を下回った。これを受け、同日の米市場では株価が下落、 債券利回りは低下した。これより先に発表された1-3月(第1四半 期)の米国内総生産(GDP)も伸びが鈍化し、成長が再び失速しつつ あるとの懸念が広がっていた。

米調査会社ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの米国担当チー フエコノミスト、イアン・シェファードソン氏は「ここ数カ月で米経済 について根本的に変わったことは何もない」と指摘。エネルギー価格は すでに下落しつつあり、欧州債務危機の影響は米銀に広がっておらず、 「昨年の減速を招いた経済的原因はずっと大きかった」と述べた。

同氏は、現在の失業保険申請件数の水準は20万人前後の雇用者数の 伸びと一致していると説明。5月の雇用者数は23万人の増加となると予 想する。

原題:No Repeating Slowdown Seen by U.S. With Banks-to-Cars-to-Housing(抜粋)

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