ECB:金利据え置き、ユーロ圏の回復は緊縮で頓挫

欧州中央銀行(ECB)は3日、政 策金利を据え置いた。ユーロ圏のリセッション(景気後退)は深まりつ つあるが、今回は行動を控えた。

ECBはバルセロナで定例政策委員会を開き、短期金利の調節手段 である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ=レポ)の最低応 札金利を1%で据え置くことを決めた。ブルームバーグ・ニュースが実 施したエコノミスト調査で58人全員が予想した通りだった。

ドラギ総裁は先週の発言で、インフレ警戒の論調を弱めると同時に 景気見通しへの慎重さを示し、追加金融緩和の観測を高めている。

ソシエテ・ジェネラルの欧州担当チーフエコノミスト、ジェーム ズ・ニクソン氏は「最新のデータは、ユーロ圏が少しずつリセッション の深みにはまりつつあることを示唆している」としながらも、「翌日物 金利は既に極めて低いため、利下げで成長を大きく押し上げられるとは 考えにくい」と話している。

ユーロ圏ソブリン債危機の収束に向けた緊縮財政はオランダとスペ インをリセッションに押し戻したほか、フランスでは現職のサルコジ大 統領が選挙で苦戦を強いられる一因になった。一方、ECBは昨年12月 以降に1兆ユーロ余りを銀行システムに注入しており、一段の景気刺激 策には慎重のようだ。

マークイット・エコノミクスがまとめたユーロ圏の製造業活動を示 す指数は1、2月に若干上昇したが4月には約3年ぶりの低水準に落ち 込んだ。指数は9カ月連続の活動縮小を示している。また、ユーロ圏の 失業率は3月に10.9%と15年で最悪を記録した。

ジェフリーズ・インターナショナルの欧州担当シニアエコノミス ト、マーチェル・アレクサンドロビッチ氏は「これ以上何があれば、 ECBは利下げをするのだろうか」と話していた。

ECBは6月に最新の景気予想を公表する。3月には2012年のユー ロ圏成長率見通しをマイナス0.1%と、従来のプラス0.3%から下方修正 している。

原題:ECB Keeps Rate at 1% as Euro-Area Recovery Stalls on Austerity(抜粋)

--取材協力:Kristian Siedenburg.

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