NY外為:ドルが上昇、米製造業景況指数受け景気懸念が後退

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが円に対し10週ぶり安値から上昇。4月の米製造業景況指数が予想外 に上昇したことで、景気回復の勢いが弱まりつつあるとの懸念が和らい だほか、金融当局が追加刺激策を導入するとの見方が後退した。

ドルは対ユーロでも約1カ月ぶり安値から値上がり。英国やスペイ ンではここ1週間に発表された経済指標でリセッション(景気後退)入 りが示され、米国と欧州の経済情勢の乖離(かいり)が浮き彫りとなっ ている。オーストラリア・ドルは主要通貨全てに対して値下がり。豪準 備銀行(中央銀行)が市場予想を超える大幅な利下げを実施したことが 手掛かり。ポンドも下落。英国の製造業指数の低下が嫌気された。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為 替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤) は「この動きは、経済情勢の改善を受けて追加量的緩和の可能性が大き く低下した事実を反映しているのかもしれない」と分析した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対し前日比0.3%高の 1ドル=80円09銭。欧州時間には一時79円64銭と、2月21日以来のドル 安・円高水準を付けていた。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ =1.3237ドル。一時0.3%安の1.3284ドルを付けたほか、0.3%高となる 場面もあった。ユーロは円に対し0.3%上昇の1ユーロ=106円02銭。

この日の西欧市場は英国とアイルランド、デンマークを除き、メー デーの祝日で休場となっている。アジアも大半の市場が祝日で休場だっ た。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は一時0.1%高の78.977。その後は上げ幅を縮め、78.815。

米供給管理協会(ISM)が発表した4月の製造業総合景況指数 は54.8と、前月の53.4から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノ ミスト予想の中央値は53だった。同指数で50はサービス業活動の拡大と 縮小の境目を示す。

ドルは円に対し、一時の下げから反転した。ISM製造業景況指数 を受け、米金融当局が追加の量的緩和を実施するとの見方が後退した。

メキシコ・ペソは主要16通貨中で最大の上げ。カナダ・ドルも米 ISM製造業景況指数を受けて値上がり。メキシコ、カナダ両国にとっ て米国は最大の貿易相手国。

シティグループのG10通貨戦略責任者、グレッグ・アンダーソン氏 は電話インタビューで、「通常、米経済の前向きな展開はカナダ・ドル にプラスとなる」と指摘。カナダ・ドルの上昇には「2つの要因が寄与 している。リスク志向の回復と特に北米に対するセンチメントの改善 だ」と述べた。

ペソは0.7%高の1ドル=12.9162ペソ。カナダ・ドルは0.2%高の 1米ドル=0.9854カナダ・ドル。

ポンド

ポンドは対ドルで一時軟化。マークイットと英国購買部協会 (CIPS)の発表によれば、4月の英製造業の生産活動を示す指数 は50.5と、3月の51.9から低下した。

ポンドはほぼ変わらずの1ポンド=1.6221ドル。一時0.3%安 の1.6187ドルを付けた。対ユーロでもほぼ横ばいの1ユーロ=81.61ペ ンス。一時は0.5%安となった。

原題:Dollar Gains as Stronger Manufacturing Improves U.S. Prospects(抜粋)

--取材協力:Chris Fournier.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE