チリ電力不足、8兆円規模の銅開発脅かす

過去最大規模の銅開発プロジェクト の実現が脅かされている。世界最大の銅生産国であるチリで発電所新設 への反対運動が強まっているためだ。

チリでは、世界最大の鉱山会社の豪英系BHPビリトンや英アング ロ・アメリカンなどが銅・金属プロジェクトに最大で計1000億ドル(約 8兆1000億円)を投じている。そんな中、ブラジルの資産家エイキ・バ チスタ氏が計画している50億ドル規模の石炭火力発電所を含め、少なく とも500万キロワットの発電能力の供給が遅れるか棚上げされる可能性 がある。

チリでは今週も停電が発生。電力消費の伸びに追い付くためには発 電能力を8年以内に47%増強する必要がある。一方、漁業関係者や大学 生の間で発電所への抗議行動が強まっており、チリ産の銅の需要に対応 するため鉱山会社は自社での発電プロジェクトを検討している。

鉱山業界のロビー団体コンセジョ・ミネロの代表、ホアキン・ビラ リーノ氏は19日、サンティアゴで「コスト高と電力不足が原因でチリは 鉱山関連の投資の多くを棚上げしなければならないだろう」と指摘。プ ロジェクトの遅れにより、計画されている鉱山投資の「かなりの」部分 の実現が危うくなるとの見通しを示した。

BHPの非鉄金属部門の責任者、ピーター・ビーベン氏は10日、同 社がチリ北部での発電所建設の申し出を検討する可能性があると述べ た。

チリのエネルギー委員会によると、同国は現在1700万キロワットの 電力システムを2020年までに800万キロワット増強する必要がある。鉱 山業界はチリのエネルギー需要の約20%を占める。

原題:Power Shortage Hurts Chile $100 Billion Copper Push: Commodities(抜粋)

--取材協力:Randall Woods、Stephan Nielsen.

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