国内年金、AIJ問題も21%がヘッジファンド投資-JPモルガン調査

デリバティブ運用で顧客資産を消失 させたAIJ投資顧問の問題発生後も、国内年金基金の間でヘッジファ ンドなどオルタナティブ(代替)投資を増やそうとしている姿が明らか になった。ただ、AIJ問題を受け、委託先運用機関の見直しなどリス ク管理を重視する年金は増えている。

調査はJPモルガン・アセット・マネジメンが、3月上旬から4月 にかけ、国内の確定給付企業年金87団体、厚生年金36団体の計126団 体を対象に実施。今後の運用方針やAIJ問題への対応などについて聞 き、23日にその結果を公表した。

今後増やす方針の投資先では20.6%がオルタナティブ投資、7.9% が新興国株、新興国債券が6.3%、生保が運用する一般勘定が8.7%、 為替リスクをヘッジした外国債券が8.7%などとなった。一方、減らす 方向の資産については、26.2%が国内株式、19%が先進国株、5.6%が 外国債券という。

JPモルガンでは、市場のボラティリティ(変動率)上昇や先進国 株式の期待リターンの低下懸念が、オルタナティブ投資などに関心を高 める背景にあると分析。また、昨年来の欧州債務問題を受けて債券運用 では、先進国の国債から、新興国の公社債や融資などに資金を移行し、 安定運用を狙う動きがみられたという。

AIJ問題の関連では、53%の基金が運用上、懸念するべき問題と して認識。対応策としては約22%が運用機関決定プロセスの見直しを挙 げた。

また調査では、昨年の円高進行や外貨建て資産増加で、為替リスク ヘッジ比率が2011年3月末の25.6%から12年3月末には28.1%と上 昇したことも分かった。JPモルガンアセットの鈴木英典・投資戦略ソ リューション室長は「市場環境の変化を踏まえ、リスクを抑制しながら 必要なリターン獲得を目指している」とみている。

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