米国株:続落、決算好調も軟調な経済指標や欧州懸念で売り

米株式相場は続落。eベイなど企業 決算は好調だったものの、経済指標が期待外れだったほか、欧州債務危 機の懸念も再燃し売りが広がった。

経済成長との関連性が強い銘柄が売られた。アルミ生産のアルコア と化学大手デュポンが安い。携帯電話向け半導体のクアルコムは、売上 高と利益の見通しが一部のアナリスト予想を下回ったことが嫌気され下 落。一方、電子商取引サイト運営のeベイは大幅高。同社のオンライン 決済サービス「ペイパル」の利用拡大が寄与し、決算が好調だった。マ イクロソフトは通常取引終了後の時間外取引で上昇。決算で利益がアナ リスト予想を上回った。

S&P500種株価指数は0.6%安の1376.92。ダウ工業株30種平均 は68.65ドル(0.5%)下げて12964.10ドル。

フェデレーテッド・インベスターズのチーフ株式ストラテジスト、 フィリップ・オーランド氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビュー で、「相反する要素が多数あった。一部の経済指標が軟調な一方で、企 業決算は市場予想を上回っている。市場では結論を導き出そうと、個々 のデータに注目している」と述べた。

3月の中古住宅販売件数は市場予想に反し前月比で減少。また先週 の新規失業保険申請件数は前週比でわずかな減少にとどまり、市場予想 を上回る水準となった。またフィラデルフィア連銀管轄地区の製造業活 動は4月に前月から減速した。新規受注や出荷の落ち込みが響いた。

欧州債

この日は世界的に株価が下落。欧州債市場ではフランスとスペイン の10年債利回りが上昇し、ソブリン債危機の懸念が再燃した。スペイン 政府は国債入札を実施し、2年債と10年債で計25億4000万ユーロを発行 した。またフランスも国債入札を実施し、合計で80億ユーロ相当を発行 した。シティグループのエコノミスト、マイケル・ソーンダース氏はリ ポートで、格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスが今秋 までにフランスの「AAA」格付けを格下げ方向で見直す可能性が高い と指摘した。

景気敏感株が売られ、モルガン・スタンレー・シクリカル指数 は0.6%下げた。

アルコアは1.9%安の9.76ドル。デュポンは1.2%下げて52.61ド ル。同社の1-3月(第1四半期)決算では、販売量が2%減となっ た。特にエレクトロニクス部門やアジア太平洋地域での落ち込みが目立 った。

テクノロジー株が安い

S&P500種の業種別10指数ではテクノロジー株が最大の下げとな った。クアルコムは6.6%安の62.57ドル。同社が示した4-6月(第3 四半期)の売上高と利益の見通しは、一部のアナリスト予想を下回っ た。

金融株は下げを拡大する展開。一時1.1%安となった。ウォール街 の銀行は自己勘定取引を規制するボルカー・ルールの順守に向けて「誠 実」な努力をする限り、2年の準備期間を与えられると、米監督当局が 明らかにした。

eベイは13%高と急伸し40.62ドルと、2006年2月以来の高値。同 社の第1四半期決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。「ペイパ ル」の利用拡大がけん引した。

ソフトウエア最大手のマイクロソフトはニューヨーク時間午後4 時48分現在の時間外取引で、2.9%高の31.90ドル。同社が通常取引終了 後に発表した1-3月(第3四半期)決算は、利益がアナリストの予想 を上回った。企業向けソフトウエアの売り上げが予想以上に好調だっ た。

原題:U.S. Stocks Fall as Economic Reports, Europe Overshadow Earnings(抜粋)

--取材協力:Sarah Jones、Tom Stoukas.

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