NY外為:円が下落、日銀緩和観測で-ドルは逃避買いで上昇

ニューヨーク外国為替市場では円が 主要通貨の大半に対して下落。日本銀行当局者が緩和的な金融政策を維 持する意向を示したことが手掛かり。

ドルが上昇し、メキシコ・ペソは下落した。前週の米失業保険申請 件数が予想を上回ったほか、フィラデルフィア連銀が発表した4月の同 地区製造業景況指数が前月から低下したことを受け、安全通貨とされる ドルが買い進まれた。イングランド銀行(英中央銀行)とスウェーデン 中央銀行が追加緩和策を見送るとの観測を背景に、英ポンドとスウェー デン・クローナも上昇した。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏(ニ ューヨーク在勤)は、「円の軟調さは当面続く。緩和策を維持していこ うとしているのは現在のところ日銀だけだ」とし、「円安が進む公算が 大きいが、2-3月に見られたよりは緩慢なペースとなるだろう。当時 は米景気の先行きが極めて明るかった。足元では見通しはまちまちだ」 と述べた。

ニューヨーク時間午後4時25分現在、円はドルに対して前日 比0.4%安の1ドル=81円57銭。一時81円74銭と、今月10日以来の安値 を付ける場面も見られた。ユーロに対しては0.5%下げて1ユーロ=107 円15銭。一時は0.1%上昇していた。ユーロは対ドルで0.1%上昇し1ユ ーロ=1.3136ドル。朝方に0.4%安まで下げたが、その後0.3%高となる 場面も見られた。

日銀の白川方明総裁は前日にニューヨークで講演し、日銀は「強力 に金融緩和を推進していく方針である」と言明した。また、西村清彦副 総裁は「今後も必要に応じて追加的な手段を講じていく姿勢にある」と 発言していた。

貿易赤字

財務省が19日発表した貿易統計速報(通関ベース)によると、3月 の貿易収支(原数値)は826億円の赤字となった。前月は294億円の黒字 に修正された。ブルームバーグ・ニュースのエコノミスト調査による予 想中央値は2232億円の赤字だった。

ブルームバーグ相関加重通貨指数によると、円は年初来8.3%低 下。同指数を構成する先進10カ国通貨の中で下落率が最も大きい。ドル は2.1%、ユーロは0.6%それぞれ低下した。

この日のブラジル・レアルは対ドルで下落。ブラジル中銀が政策金 利を引き下げ、さらなる利下げの可能性を示唆したことでレアル売りに 拍車がかかった。トンビニ総裁率いる同国中銀は18日、金融政策委員会 の会合で政策金利を0.75ポイント引き下げ9%に設定。さらに、インフ レの減速や世界的な成長鈍化を鑑みて一段の利下げの余地があると示唆 した。

この日のレアルはドルに対して0.8%安の1ドル=1.8935レアル。

米製造業活動

米フィラデルフィア連銀管轄地区の製造業活動は4月に前月から減 速した。同連銀が発表した4月の同地区製造業景況指数は8.5と、前月 の12.5から低下した。

カナダ・ドルは米ドルに対して0.4%安の1米ドル=99.55カナダ・ セント。メキシコ・ペソは0.3%下げて1米ドル=13.2195ペソだった。

英ポンドはユーロに対し0.1%高の1ユーロ=81.83ペンス。対ドル では0.2%高の1ポンド=1.6054ドルとなっている。

英中銀の金融政策委員会(MPC)が18日公表した議事録による と、キング総裁ら9人のうち8人が資産購入枠を現行の3250億ポンド (約42兆3000億円)で維持することを支持した。前月に規模拡大を主張 した2委員のうちアダム・ポーゼン氏は維持賛成に回った。

原題:Yen Drops as Bank of Japan Signals Easing; Brazil’s Real Tumbles(抜粋)

--取材協力:Josue Leonel、Mark Deen、Paul Dobson、David Goodman.

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