中国のトウモロコシ輸入、2014年に日本抜き世界一も-米穀物協会

中国のトウモロコシの輸入量が2014 年にも日本を追い抜き世界一に躍り出る可能性がある。経済成長に伴い 高まる中国人の食肉嗜好(しこう)が、家畜飼料向けトウモロコシ需要 の拡大につながっていることなどが背景にある。

米業界団体であるアメリカ穀物協会(USGC)のトーマス・ドー ル理事長兼CEOが16日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビュー で、見方を示した。同氏は、中国が世界のトウモロコシの最大輸入国に 浮上することが「2年か3年程度で起こりうる」と述べた。中国が400 万トン以上の買い契約を結び、一部はすでに同国へ向けて輸出されてい ると指摘した。

米農務省(USDA)の発表を基にブルームバーグがまとめたデー タによると、日本の2010/11穀物年度(10年10 月-11年9月)のトウモ ロコシ輸入量は1566万トンで、中国は98万トン。今年度(11年10月-12 年9月)の輸入量は、日本が1610万トンと数パーセントの伸びにとどま り、中国は400万トンと前年度の4倍以上になる見込みだ。

ドール氏によると、来年度(12年10月-13年9月)の中国の輸入量 は550万トンと、過去最大を更新する可能性が出ている。

日本は世界最大のトウモロコシ輸入国で総輸入量の約2割を占め る。一方、中国は世界第2位のトウモロコシ消費国で、10/11穀物年度 の国内消費量が1億8000万トンだった。

トウモロコシ相場の見通しについて、ドール氏は、産地が好天に恵 まれて米農家がUSDA予想通り9500万エーカーの作付けを行った場 合、上値が抑えられるとの見方を示し、「過去2-3年の間に経験した 上値を著しく超えることは予想していない」と語った。

シカゴ商品取引所(CBOT)で取引されているトウモロコシの先 物中心限月は1ブッシェル当たり6ドル台前半で推移。同相場は11年に は約3%、10年には約52%、それぞれ上昇したが、今年に入ってからは 主産国である米国の生産高が過去最高に達すると予想されていることな どを背景に7%近く下落している。

商品先物取引業務を手掛けるフジトミの斉藤和彦チーフアナリスト は、「中国政府は食品のインフレを抑制するためにトウモロコシの輸入 をさらに増やすかもしれない」とみている。「中国一国だけで世界のト ウモロコシ生産の増加分をすべて吸い上げることはできないが、需要の 拡大は相場を下支えするだろう」と言う。

CBOTのトウモロコシ先物中心限月は昨年6月、新興国での需要 やバイオエタノールの原料需要が増大し在庫が激減した影響を受け、1 ブッシェル当たり7.93ドルと、08年に付けた過去最高値の7.9925ドルに 接近した。

価格高騰で日本や韓国など伝統的なトウモロコシ輸入国はウクライ ナなど黒海周辺国などへも輸入先を広げている。ドール氏は、「我々の 最大の心配は競争だ」と述べ、「トウモロコシ価格が6-7ドルになっ て生産意欲を刺激した結果、以前では考えもしなかった所でトウモロコ シが生産されるようになった」と指摘した。

穀物貿易に30年以上携わっているコンチネンタル・ライスの茅野信 行代表は、日本の米国からのトウモロコシ輸入割合が過去最低の水準に なるかもしれないと言う。シカゴ国際相場が高値圏で推移していること を背景に、ウクライナ産やブラジル産への輸入が急増しているためだと いう。米国は世界最大のトウモロコシ輸出国で、2位のウクライナや4 位のブラジルなどが続く。

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