債券反落、長期金利低下の反動売り

債券相場は上昇。午後に発表され た5年債入札結果が順調だったことを受けて、買い安心感が広がった。 5年債と10年債利回りは昨年来最低まで達した。

みずほ証券の三浦哲也チーフマーケットアナリストは、「5年債入 札結果は良好だった。日銀の追加緩和期待が強く、相場にもほぼ織り 込んだ感じ」と説明した。もっとも、「ここから一段と相場の上値を追 うのには慎重」との認識も示している。

東京先物市場で中心限月6月物は3営業日続伸。前日比4銭安の 142円65銭で始まり、直後に7銭安まで下落した。しかし、午後零時 45分の5年入札結果発表後に買いが増えると上昇に転じ、終了間際に は142円74銭と日中で3月7日以来の高値を付けた。結局は4銭高の 142円73銭と、きょうの高値圏で引けた。

現物債市場で、5年物の103回債利回りは、午前は売りが優勢で 一時は同1ベーシスポイント(bp)高い0.295%まで上昇した。しか し午後に入ると水準を切り下げ、0.5bp低い0.28%と、3月8日に付 けた昨年来最低に並んだ。

長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回りは同1bp高 い0.94%で始まり、午前は同水準で推移。午後に入ると徐々に水準を 切り下げ、1時過ぎからは0.93%と、前日に記録した2010年11月以 来の低水準に並んで推移している。

超長期債も買われた。20年物の134回債利回りは0.5bp低い

1.71%、30年物の36回債利回りは0.5bp低い1.895%にそれぞれ低下 した。UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジストは、「ゴールデン ウイークの連休を控えて、キャリー(金利収入)取りの動きで買いが 入っているもようだ」と話した。

5年債入札、最低価格予想上回る

財務省がこの日実施した5年利付国債(4月発行、103回債)の 入札結果によると、最低落札価格は100円04銭となり、事前予想を2 銭上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均価格との差) は1銭となり、前回と同水準。投資家の需要の強さを示す応札倍率は

3.76倍となり、前回の3.74倍からやや上昇した。

UBS証の伊藤氏は、「日銀の追加緩和期待が大きく、5年債入札 はしっかりした結果となった。午前の終了にかけて高値警戒感から売 りが出たものの、入札結果を受けて、中期債が崩れないという見方か ら、値を戻す展開となっている」と述べた。

朝方は高値警戒感などから売りが先行した。RBS証券の福永顕 人チーフ債券ストラテジストは、前日に10年債や5年債利回りが昨年 来最低付近まで下げており、「さすがに水準感から戻り売りが出た」と 話していた。

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