自動車業界、樹脂不足で生産に支障も-米部品メーカーが警告

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燃料チューブやエアブレーキチュ ーブといった自動車部品などに使用される樹脂をめぐり、品薄となる 懸念が出ている。独エボニック・インダストリーズのマール工場の火 災による操業への影響で、同業の宇部興産には顧客から問い合わせが 来ているという。

宇部興産・広報担当の住吉浩二氏は取材に対し、いくつかの顧客 からポリアミド12(PA12)をもっとほしいと要請があったが、フル操 業で増産の余地がないと語った。供給不足が生じるかもしれないとい う。宇部興産はPA12の世界市場で1割程度のシェアがある。

エボニックは、マール・ケミカルパークのCDT(シクロドデカ トリエン)製造工場で現地時間3月31日、従業員2人が死亡する火災 事故が発生したと発表。CDTは樹脂製造に使用される原料で、また PA12のモノマーであるラウロラクタム製造にも使われる。今回の事故 で製品群の中には供給に影響が出るものがあるとしている。現地では 当局が調査中であり、早期再開に向けて作業を進めているという。

米自動車部品メーカーのTIオートモーティブのウィリアム・コ ズィラ会長は顧客に宛てた12日付の書簡で、「不足は現実のものであ り、差し迫っている」と指摘。顧客の工場の一部で「今後数週間以内 に生産に支障が及ぶ可能性は高い」と記した。書簡はブルームバーグ が入手し、同社の広報担当者フランク・ブシェミ氏が13日に確認した。

コズィラ会長は、マール工場火災の影響で、PA12が不足している と指摘。事故でPA12製造に欠かせないCDTの生産が「完全に」失わ れたと説明。CDTの世界生産能力は「極めて限られている」という。

TIオートモーティブのウェブサイトによれば、同社はブレーキ や燃料経路のほか、燃料タンク、ポンプを米ゼネラル・モーターズ(G M)や米フォード・モーター、トヨタ自動車、独フォルクスワーゲン (VW)を含む主要自動車メーカーに供給している。

--取材協力:Craig Trudell、Saijel Kishan、Keith Naughton、Jamie Butters、若林有紀、渡辺漢太 Editor:Hideki Asai、Takeshi Awaji

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