FRB副議長:米雇用見通しは「非常に緩和的」政策を正当化

米連邦準備制度理事会(FRB)の イエレン副議長は11日、政策当局者が今後数年間は最大限の雇用という 目標を達成することは恐らくなく、インフレは引き続き抑制されるだろ うと述べ、FRBの「非常に緩和的な政策」を支持した。

イエレン副議長は11日にニューヨークで講演し、「今後数年間、わ れわれは最大限の雇用という目標達成には程遠く、インフレ率は」 FRBの目標の2%「か、それを下回る水準で推移すると予想してい る」と語った。副議長はまた、住宅市場と欧州債務危機が経済成長を抑 制しかねない「大きな逆風」となる要因の一部として挙げた。

同副議長は「先行きにはかなりの不透明感があり、私は今後の情報 に応じて私の政策的見解を調整する態勢を引き続き整えている」と語っ た。

同副議長はさらに、追加緩和は「景気回復が予想より緩やかなペー スで進行した場合には正当化され得るものの、回復ペースが著しく加速 した場合は連邦公開市場委員会(FOMC)の現在の見通しよりも早期 に政策引き締めの開始が求められる可能性がある」と説明した。

雇用の伸び鈍化

イエレン副議長は講演後の質疑応答で、追加の資産購入によって FRBが必要な時にインフレをコントロールできなくなるとは懸念して いないことも明らかにした。「FRBのバランスシートの規模にかかわ らず、当局には出口に向かう手段があり、その手段の使い方を慎重に熟 慮してきていると確信する」と語った。

FRBが保有証券の残存期間を延長する「オペレーション・ツイス ト(ツイストオペ)」を6月に終了することについては、金融政策の引 き締めを意味するものではないと述べ、金融緩和の水準はFRBの保有 資産の量に左右されるためだと説明した。

同副議長はツイストオペを「現行の予定通り6月に終了し、その他 に追加策を発表しないとしても、政策の引き締めとは見なさない」と述 べ、「FRBは目標達成に必要な措置は何でも講じることに極めて前向 きな姿勢だ」と付け加えた。

前回のFOMC以降に公表された経済指標では、製造業の回復の持 続が示された一方で、雇用の伸び鈍化が明らかになった。3月の非農業 部門雇用者数は前月比12万人増と5カ月ぶりの低水準で、ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の下限を下回った。失業率 は8.3%から8.2%に低下したものの、失業者が職探しをあきらめた影響 が背景にあり、失業率低下は雇用市場の改善を誇張しているとのバーナ ンキFRB議長の見方を裏付けている。

イエレン副議長は「米国の高い失業率が労働市場のかなりのたるみ を示していることを疑う理由は見当たらない」と述べ、「かなりの逆風 が景気回復を抑制し続けることなどから、経済成長は失業率を緩やかに 低下させる程度にとどまるだろう」との見通しを示した。

雇用のミスマッチ

高失業率は労働者の技能と雇用主のニーズのミスマッチが主因であ り、また求職者が自宅を売却して職探しを進める意欲を住宅市場の低迷 が妨げているとの議論があるが、イエレン副議長はこうした意見を退 け、「近年の失業率上昇の大部分は、構造的というより景気循環的なも のだという見方を裏付けるものとして、そうした証拠を解釈している」 と述べた。

その上で、「労働市場の回復があまりに鈍ければ」構造的な失業問 題が浮上する可能性はあるとの懸念も示し、失業者の40%強は半年以上 にわたって無職の状態にあり、「技能の劣化で雇用されにくくなる恐れ がある」と指摘した。

原題:Yellen Says Outlook Warrants ‘Highly Accommodative’ Policy (2)(抜粋)

--取材協力:Joshua Zumbrun、Aki Ito、Steve Matthews、Kathleen Hays.

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