米国株:S&P500が5日続落、11月以来最長-欧州危機悪化で

米株式相場は5日続落。S&P500 種株価指数の5営業日連続安は昨年11月以降で最長となる。イタリアと スペインの国債利回りが上昇し、欧州の債務危機が悪化しているとの懸 念が強まった。

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指数 は2.7%下落。バンク・オブ・アメリカ(BOA)と建機大手キャタピ ラーはいずれも値下がりした。アルミ生産大手アルコアも安い。同社は 引け後に1-3月(第1四半期)決算を発表。時間外取引では上昇し た。家電量販店のベスト・バイは急落。同社はブライアン・ダン最高経 営責任者(CEO)の辞任を発表した。

S&P500種は1.7%安の1358.59。年初来では最大の値下がり。ダ ウ工業株30種平均は213.66ドル(1.7%)下げて12715.93ドルだった。

MFSインベストメント・マネジメントのジェームズ・スワンソン 最高投資責任者(CIO)は、「何か急展開するような材料が株式市場 にあるとは思えない」と発言。「市場動向は欧州が全体的な問題をまだ 修復できていないことを示唆している。欧州問題が解決に向かっている と確信できるような材料が必要だろう」と続けた。

この日のスペイン国債は下落。デギンドス財務相は国際的な国家救 済の可能性を排除することを避けたほか、スペイン銀行(中央銀行)の オルドニェス総裁は想定外の景気悪化なら、民間銀行への追加資本注入 もあり得ると発言した。イタリア10年債利回りは23ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇して5.69%。ドイツ債との利回り格差 は4.04ポイントと、終値ベースで1月31日以来の最大となった。

S&P500種の50日平均

S&P500種は1372前後の水準にある50日移動平均を下回った。過 去5日間の下落率は4.3%。先週発表された3月の米雇用統計で雇用者 数の増加幅が予想に及ばなかったことが嫌気され、9日は1.1%下げ た。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は9日、米経済 は完全回復には依然として程遠いと語った。

米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO) のモハメド・エラリアンCEOは電子メールで、3月の米雇用者数の伸 びが市場予想を下回ったことについて、米経済の自律回復を宣言するに は時期尚早であることを示唆しているとの見解を示した。

この日は第1四半期決算シーズンの幕開けを前に様子見となった。 ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、今年第1四半期の 1株当たり増益率は0.8%と、昨年第4四半期の4.9%からの減速が見込 まれている。2012年全体の予想は8.3%増。

S&P500種の産業別10指数はいずれも下落。消費財・サービスや 金融、資本財が特に下げた。ダウ輸送株平均は2.1%安。S&Pの住宅 建設株11銘柄で構成される指数は4.8%下げた。KBW銀行指数は2.3% 低下、構成する24銘柄はすべて値下がりした。BOAは4.4%安、キャ タピラーは3%下落した。

アルコア決算

アルコアは2.9%安で通常取引を終了。時間外取引では決算が好感 され、上昇した。同社第1四半期決算は損益が予想外の黒字となった。 自動車メーカーや飲料用缶メーカーなどの顧客から受注が増加した。

10日の発表資料によると、1-3月の純利益は9400万ドル(1株当 たり9セント)と、前年同期の3億800万ドル(同27セント)から減 少。リストラ費用などを除いた1株損益は10セントの黒字となった。ブ ルームバーグがまとめたアナリスト19人の予想平均は4セントの赤字だ った。売上高は60億1000万ドルと、前年同期の59億6000万ドルから増 加。アナリスト12人の予想平均は57億7000万ドルだった。

スーパーマーケット大手、スーパーバリューは15%の急伸。同社が 発表した2013年の一部項目を除くベースの1株当たり利益予想は下限レ ンジが1.27ドルと、アナリスト予想平均(同1.19ドル)を上回ったのが 好感された。

原題:S&P 500 Caps Longest Losing Streak Since November on Europe Woes(抜粋)

--取材協力:Thomas Black、David Wilson.

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