シャープ:純損失3800億円に拡大-12年3月期速報値

シャープは10日、前期(2012年 3月期)の速報値を発表した。純損失は3800億円と、過去最悪だった 従来予想の2900億円からさらに急増した。携帯端末向け液晶の出荷遅 延や台湾鴻海精密工業グループとの資本提携などに伴う体質改善費用の 計上が理由としている。

従来予想でとんとんとしていた営業損益も、速報値では400億円の 赤字となった。営業ベースでの赤字は、リーマンショックで09年3月 期に555億円を計上して以来。

大西徹夫常務執行役員は大阪市内での会見で、今期(13年3月期) の前半は厳しい状況が続くものの、3月末に高精細な携帯端末向けの新 型液晶の出荷を開始しており販売増が期待できると説明。テレビ向けな ど「大型液晶の操業回復も段階的に進む見通し」と語った。

同社は合わせて主力の堺工場を運営する子会社シャープディスプレ イプロダクト(SDP)の液晶カラーフィルター事業を、凸版印刷や大 日本印刷の子会社の同事業と統合することで基本合意したと発表した。 事業統合の代価としてSDPの新株を追加発行し、凸版印と大日本印に 割り当てる計画。

これに伴い、シャープのSDPへの出資比率は議決権ベースで 40%未満に低下する見込み。大西常務は会見で、SDPへの出資構成 では「鴻海とシャープは同率になる」と語った。

10日付の日本経済新聞朝刊は、シャープがSDP株の持ち分を凸 版印と大日本印に売却して出資比率を40%弱に下げ、連結子会社から 外す方針だと報道。一方で3月の基本合意では鴻海側が約46%を取得 することになっていたため、堺工場運営の主導権が鴻海側に移ることに なると伝えていた。

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