米国債(6日):上昇、雇用の増加幅が予想下回る

米国債相場は上昇。10年債利回りは 昨年10月以降で最大の下げとなった。米雇用統計で雇用者数の伸びが市 場予想を下回り、景気回復を持続させるため金融当局が追加緩和を実施 する必要があるとの観測が広がった。

10年債は週間ベースでは昨年12月16日終了週以降で最大の上げ。米 労働省が6日に発表した3月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数 (事業所調査、季節調整済み)は前月比12万人増となった。今週はま た、欧州の債務危機が悪化しつつあるとの懸念も米国債の押し上げ材料 となった。

ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントで債券運用に携わ るジェーソン・ブレイディ氏は「金融当局の役割は続くことになる」と し、「市場としては雇用情勢の改善が続くというシナリオを織り込んで いた。今回の雇用統計でそうした見方に疑問符が付くのは確実だ」と述 べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午前11時59分現在、10年債利回りは前日比13ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)低下の2.05%。下げ幅は10月31日(20bp低下)以降 で最大。同年債(表面利率2%、2022年2月償還)価格は1 3/32上げ て99 1/2。

3月の雇用者数はここ5カ月で最も小幅な伸びにとどまった。前月 は24万人増(速報値22万7000人増)に修正された。家計調査に基づく失 業率は8.2%と、前月の8.3%から低下した。

追加緩和

米連邦準備制度理事会(FRB)が3日公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、3月13日開催)の議事録によると、「数人のメンバー」 は、景気が勢いを失うか、インフレ率が2%を下回る状況が続きそうな 場合は、追加の刺激策の実施が必要になり得ると指摘した。バーナンキ FRB議長は先週、失業率の低下は明るいこととしながらも、さらなる 改善には金融緩和の継続が必要との認識を示した。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、スコット・シ ャーマン氏(ニューヨーク在勤)は「今の状況は、バーナンキ議長のハ ト派的なトーンに一層信頼性を与えるものだ」と述べた。

今週はスペイン10年債の利回りが上げ、同国の借り入れコストが上 昇したことも、米国債の利回り低下の材料となった。スペインとドイツ の10年債の利回り格差は12月12日以降で初めて400bpを超えた。

原題:Treasuries Gain After Employment Increase Falls Below Forecasts(抜粋)

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