米国債:続伸、欧州危機の悪化懸念で逃避需要-雇用統計控え

米国債は続伸。ユーロ圏ソブリン債 危機の悪化懸念から、逃避需要が高まった。

10年債利回りは、2日間の下げとしては1月以降で最大となった。 フランスが実施した国債入札で借り入れコストが上昇したことが手掛か り。ただこの日は、カナダの雇用統計で雇用者の伸びが予想を上回り、 6日発表の米雇用統計でも景気回復の強まりが示されるとの観測が広が ったことから、相場は上げを縮めた。米財務省は来週実施する国債発行 の額が合計660億ドルになると発表した。

三菱UFJ証券USAのシニア米国債トレーダー、トーマス・ロス 氏(ニューヨーク在勤)は「欧州をめぐる懸念が再び前面に出てきた」 とし、「米国の景気改善と欧州懸念との絶え間ないバトルだ。欧州が崩 壊し、米国の足を引っ張るというのが米金融当局が抱える懸念の一つ だ」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後4時59分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp =0.01%)低下の2.18%。一時2.14%まで下げた。同年債(表面利率 2%、2022年2月償還)価格は3/8上げて98 13/32。利回りはこの2日 間で12bp低下と、低下幅は1月26日以降で最大となった。

米国とドイツの10年債の利回り格差は44bpに拡大。欧州の危機悪 化懸念からドイツ債の利回りが低下したことが背景にある。

フランスはこの日実施した入札で、10年債を43億2000万ユーロ相当 発行。平均落札利回りは2.98%となり、3月1日の入札時の2.91%から 上昇した。5年債と15年債の落札利回りもそれぞれ前回入札時を上回っ たが、30年債では利回りが低下した。

欧州情勢

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビッ ド・コード氏(ニューヨーク在勤)は、欧州では「全てをうまく収める ためには、まだやらなければならないことがある」と述べた。

スペインのラホイ首相は4日、経済が「極度に困難」な状況にある と説明した。同国政府は、今年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比 率目標を当初の4.4%から5.3%に緩めている。また、債務は対GDP比 で79.8%に増えると予想している。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は4日、景気見通しには引き 続き下振れリスクがあるとの認識を示した。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレー ディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「市場では良い ニュースが尽き果て、欧州の現実に焦点が戻りつつある」と指摘した。

雇用情勢

カナダ統計局の発表によると、同国の3月の雇用者数は8万2300人 増(前月は2800人減)。失業率は7.4%から7.2%に低下した。ブルーム バーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査では雇用者が1万500人 増、失業率は7.4%と見込まれていた。

米労働省が6日発表する3月の雇用統計では、20万人を超える雇用 増が見込まれている。

原題:Treasuries Rise 2nd Day on Speculation Euro Crisis Is Worsening(抜粋)

--取材協力:David Goodman.

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