欧州債:スペイン債とイタリア債が下落、債務危機拡大の懸念

5日の欧州債市場では、スペインや イタリアを中心に欧州の高債務国の国債が下落。域内債務危機の拡大食 い止めに当局が苦戦するとの見方が広がった。

スペイン10年債は3営業日連続の値下がり。前日の国債入札での需 要減退に加え、国際通貨基金(IMF)報道官がスペインは「厳しい」 試練を迎えていると発言したことが響いた。同国債の利回りは、欧州中 央銀行(ECB)が3年物資金を域内銀行に供給する長期リファイナン シングオペ(LTRO)を始めた昨年12月以来の最高となった。一方、 安全資産を求める動きから、ドイツの2年および5年債利回りは過去最 低に低下した。

クレディ・アグリコルCIBの債券ストラテジスト、ピーター・チ ャットウェル氏(ロンドン在勤)は「スペインが引き続き市場の焦点 だ」と指摘。「LTROの効果が薄れており、それは昨日の入札結果か らも明らかだ。市場は依然としてイベントリスクに備えており、それで 安全資産に資金を戻す動きが支えられている」と説明した。

ロンドン時間午後4時33分現在、スペイン10年債利回りは前日比6 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の5.75%。昨年12月13 日以来の高水準である5.84%に達する場面もあった。同国債(表面利 率5.85%、2022年1月償還)の価格は0.44下げて100.70。

スペイン10年債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(スプレッ ド)は11bp拡大して402bp。一時は410bpとなり、昨年11月30日以 来の最大となった。また、CMAによれば、スペイン債を保証するクレ ジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは年初から24b p上昇して471bpと、同国の信用の質への認識が悪化したことを示し ている。

イタリア10年債利回りは7bp上昇の5.44%。ドイツ債とのスプレ ッドは12bp開いて370bp。

フランス10年債は4営業日続落。利回りは4bp上昇して2.99%と なった。同国はこの日の国債入札で計84億4000万ユーロ相当を発行。10 年債の平均落札利回りは2.98%と、前回入札を上回った。

ドイツ5年債利回りは5bp低下して0.72%。一時は0.711%と、 ブルームバーグがデータ収集を開始した1990年以来の最低を記録した。 2年債利回りも0.133%と過去最低。ドイツ10年債利回りは5bp下げ て1.73%。昨年11月10日以来の低水準となる1.72%まで低下する場面も あった。

原題:Spanish, Italian Bonds Slide on Concern Debt Crisis Is Spreading(抜粋)

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