コンビニエンスストア国内2位、ロ ーソンの新浪剛史最高経営責任者(CEO)兼社長は、中国でコンビニ 店舗網を展開する現地企業のうち、少なくとも3社と買収交渉を行って いる。同国で展開する店舗数を大幅に増やすのが狙いだ。

新浪社長は3日、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、中 国を含めた海外展開のための買収資金として約3億ドル(250億円)の 余裕があると述べた。そのうえで「中国には大きな買収のチャンスがあ る」と意欲を示した。

ローソンは1996年に中国に進出。計画では2020年までに1万店の出 店が目標だが、2月現在では355店にとどまっている。交渉先の企業の うち、1社は中国国内に約800の店舗を展開しており、他の1社は約150 店を持っている。これらの企業と交渉がまとまれば、店舗数を一気に増 やすことができる。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹投信グループ長は、 中国について、社会の高度化につれて人々の生活が忙しくなり料理する 時間が少なくなるため、「食品市場は伸びると思っている。ポテンシャ ル自体、日本よりはるかに大きい」と指摘した。中国進出については 「ローソンのほうがセブンイレブンよりアグレッシブな印象がある」と 述べ、20年までに1万店出店は達成可能との見方を示した。

セブン&アイ・ホールディングス傘下のセブンイレブンの中国の店 舗数は、11年12月末現在で1792店。

日本のコンビニ業界は、少子高齢化を受けて国内事業だけでは成長 が難しくなっているため、海外での事業拡大に力を入れ始めている。国 内3位のファミリーマートでは、韓国、台湾を中心にした海外の店舗数 が国内を上回っている。ローソンも現在、中国進出に力点を置いてお り、買収は市場開拓を加速させる有力手段として重視している。

新浪社長は、中国では多くのコンビニ企業があるが、サプライチェ ーンが確立しておらず、どう対処すべきか分からない企業が多いと指摘 し、売却を模索している企業もある、としている。

交渉は「3カ月以内にまとまることを期待している」と述べたもの の、企業価値の評価について見解に開きがあるため、買収が合意できる 可能性は30%程度だとしている。

ローソンの12年2月期の売上高予想は前の期比7.2%増の4730億 円、営業利益は同11%増の615億円を見込んでいる。達成されれば、営 業増益は9期連続となる見込み。米飯類やデザート、ファストフードな ど、調理された食品を買って家庭で食べるいわゆる中食の商品や日用品 などが伸びたため。同社は12日に決算を発表する予定。