BNPパリバ・河野氏の日銀委員人事案、自民も反対-同意は困難に

野田佳彦政権が国会に提示した、日 本銀行の審議委員にBNPパリバ証券のチーフエコノミスト河野龍太郎 氏を充てる人事案は、野党が多数派を占める参院で同意を得るのが厳し い情勢となっている。すでに不同意を表明している公明、みんな両党に 続いて最大野党の自民党も3日開いた「国会同意人事に関するプロジェ クトチーム」の会合で反対する方針を決定した。

同会合に出席した自民党議員が明らかにした。河野氏は4月4日に 任期切れとなる日銀の中村清次審議委員の後任として、政府が23日に衆 参両院に提示した。任期は5年。審議委員の任命には両院の同意が必要 で、特に参院は与党が過半数に達していないため、野党が一致して反対 すれば人事案は不同意となる。

自民党の岸田文雄国会対策委員長は記者会見で、河野氏について 「不同意という方針で自民党は臨みたい」と明言。その理由に関しては 「本人の考え方、政策的な問題、さまざまな見地を総合的に勘案して、 と聞いている」と指摘した。

参院定数は242でこのうち、通常は議決に加わらない議長を除 き、121議席を制すれば過半数に届く。すでに反対する方針を表明して いるのは公明、みんな両党で30議席。社民党(4議席)も3日、河野氏 の人事に同意しないことを決めた。政策審議会事務局長の横田昌三氏が ブルームバーグの取材に明らかにした。

自民党の会派に所属する議員は86人で、このうち同党所属議員は82 人。通常は「たちあがれ日本」(3人)と無所属議員1人も自民党と歩 調を合わせており、欠席などがなければ、自民党から出ている尾辻秀久 副議長も含め、過半数の121人が反対に回る見通しとなった。

「日銀寄り」と反対派

河野氏はエコノミストとしてキャリアを重ね、1日付「日経ヴェリ タス」が報じた「債券アナリスト・エコノミスト人気調査」では、エコ ノミスト部門で昨年の2位から首位になった。

藤村修官房長官は河野氏を審議委員候補として提示した理由につい て「10年を超える欧州系金融機関での勤務経験などからも、国際金融に も高い見識を有しており、グローバルな視点からの調査、分析と金融政 策の理論について研究を続けるほか、日本の構造問題あるいは財政問題 にも幅広く精通している」と指摘。「経済および金融に精通した人物と して高い評価を得ている」と説明していた。

これに対し、反対に回る各党議員からは、河野氏の金融政策スタン スに異論が出ている。反対の急先ぽうである自民党の山本幸三衆院議員 は「インフレ目標政策に反対しており、日銀寄りの発言しかしていな い」と指摘。みんなの党の渡辺喜美代表も、河野氏について国会内で一 部記者団に「あまりにも役所寄りのスタンスが激しいので反対する」と 語っている。

与党の民主党内でも、3月29日の財務金融部門会議で複数の議員が 反対を表明。前原誠司政調会長は同日の会見で、人事案への対応につい て「コメントを控えたい」と述べるにとどめた。

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